「引っ越しでウォーターサーバーを移動させたいけど、水抜き(ドレイン)の方法がわからない…」「長期で家を空けるから電源を切りたいけど、サーバーの水を抜かないとカビが生えるの?」「メーカーによって手順が違うから、どこを見ればいいのか迷う!」
ウォーターサーバーを安全に移動させたり、衛生的・機能的に長期休止させたりするために必須となるのが「水抜き」作業です。しかし、この水抜き作業は、日々のボトル交換や清掃とは異なり、普段はほとんど触ることのないサーバー背面の部品を扱うため、「本当にこれで合っているのか?」と不安になりがちです。特に、温水タンクの水を扱うため、電源を切るタイミングや手順を間違えると、サーバーが故障したり、火傷の危険にさらされたりすることもあります。
ご安心ください。
この記事は、ウォーターサーバーの水抜きに関する「なぜ(目的)」「どうやる(手順)」「どこを見る(メーカー別)」という、すべての疑問と不安を解消するための【完全版ガイド】です。経験豊富なサーバー専門家の知見に基づき、機種やメーカーに依存しない共通の安全手順から、各メーカーの公式マニュアル情報までを網羅的に提供します。
この記事を最後までお読みいただくことで、あなたは以下の重要な知識と具体的なアクションを完全にマスターできます。
- 水抜きをしないとサーバー内部でカビ・雑菌が繁殖するメカニズムと、長期放置の具体的な危険性。
- 水抜き作業を安全に完了させるための、電源を切るタイミングや温水処理の重要手順。
- **プレミアムウォーター、フレシャス**など、主要メーカーのドレイン(排水口)の位置と公式マニュアルリンク集。
- 水抜き後の**サーバーの正しい傾け方**や、移動・長期保管時のサーバー保護方法。
- ドレインキャップが固い、水が抜けないなど、作業中に遭遇しやすいトラブルの解決法。
もう「水抜き」で手間取ったり、不安になったりする必要はありません。いますぐこのガイドを読み進め、あなたのウォーターサーバーを安全・清潔な状態に戻し、快適なサーバーライフを送りましょう!
なぜ水抜きは必要なのか?その目的と水抜きせずに放置するリスク
ウォーターサーバーの「水抜き(ドレイン作業)」は、多くの方にとって普段馴染みのない作業ですが、サーバーの安全性、衛生面、そして機能維持という3つの観点から、非常に重要かつ必須のメンテナンス行為です。この作業が必要とされる具体的な目的と、怠った場合に生じる深刻なリスクについて、専門的な視点から深掘りして解説します。
水抜きが必要な3つの主な目的(移動、長期停止、メンテナンス)
水抜き作業は、サーバーを安全に運用するために、主に以下の3つのシーンでメーカーやレンタル会社から強く推奨されています。
1. サーバー本体の移動・移設のため(最重要の目的)
引っ越しや模様替えなどでサーバーを移動させる際、水抜きは最も重要かつ絶対に必要な準備です。ウォーターサーバー内部には、冷水タンクと温水タンク(多くの場合、合わせて約1〜3リットル程度)に水が溜まっています。この水を抜かずにサーバーを傾けたり、移動させたりすると、以下のような深刻なトラブルが発生します。
- 水漏れ・水浸し:移動時の振動や衝撃により、内部のパッキンや配管に負荷がかかり、制御不能な大量の水漏れを引き起こすリスクがあります。
- 電気系統の故障:水が電気部品(基板、ヒーター、コンプレッサーなど)にかかることで、**ショート**や**感電事故**の原因となり、サーバーが完全に故障します。
- 高額な修理・交換費用:水抜きをせずに移動したことによる故障は、多くの場合、ユーザーの過失とみなされ、**補償サービスの対象外**となり、高額な修理費用や本体交換費用が請求されます。
水抜きは、サーバー内部の残留水による**「水の移動(慣性力)」**と**「水濡れによるショート」**を防ぐための唯一の手段です。
2. 長期停止(電源OFF)時の衛生維持のため
旅行や出張などで1ヶ月以上など長期間サーバーの電源を切る場合、水抜きは衛生面から必須となります。電源を切ると、サーバー内の水温が常温に戻るため、雑菌が繁殖しやすい環境になってしまうためです。
- **温水タンクの役割停止:**温水タンクは通常80〜90°Cに保たれており、これが殺菌効果を果たしています。電源を切るとこの**熱による殺菌作用が失われます。**
- **水の滞留:**水道水と異なり、サーバー内の水は循環せずにタンク内に滞留します。この滞留水が常温になることで、次に解説する**カビや雑菌の温床**となります。
3. メンテナンス・修理・交換のため
サーバーの定期メンテナンスや、故障によるメーカーへの返却・交換時にも、水抜きは必須です。これは主に、**配送業者や修理担当者の安全を確保するため**です。残水があると、運搬中の水漏れによる機器の損傷や、配送車両内の汚損を防げません。
水抜きをしないとどうなる?サーバー内部で起こる衛生上の問題
サーバーの電源を入れたままであっても、水抜きを怠り長期間水が滞留すると、衛生上の問題が必ず発生します。特に、ウォーターサーバーの構造と水の性質が、雑菌繁殖を助長する環境を作り出しています。
残留水は「塩素消毒」の恩恵を受けられない
水道水は、**塩素(カルキ)**によって殺菌されており、蛇口から出るまでに雑菌が繁殖しにくい状態にあります。しかし、ウォーターサーバーで使用される水(天然水やRO水)は、**塩素が除去されているか、元々含まれていない**ため、非常に衛生的な反面、一度開封・給水すると雑菌に対して無防備な状態になります。
サーバー内の水が外部の空気(雑菌やカビの胞子)と接触することで、以下のような場所で雑菌繁殖が始まります。
- 冷水タンク:約5〜10°Cに保たれていますが、この温度帯は低温でも生育できる**低温細菌**にとっては最適な環境です。長期間使用されないと、タンク内の水は雑菌の培地と化します。
- **注ぎ口(コック):** 外気に最も触れる場所で、コップや手に付着した雑菌が逆流しやすく、ノズル先端の残留水からタンク内へ向かって繁殖が進む**「逆汚染」**のリスクがあります。
- **ドレインキャップ周辺:**サーバー背面にある排水口付近は、通常外部のホコリが付きやすく、水垢も固着しやすいため、雑菌の繁殖源となりやすいです。
特に、サーバー内に水が残った状態で**電源を切る(常温に戻す)**と、これらの問題は一気に深刻化します。
「カビ」や「雑菌」の繁殖リスクが高まるメカニズムと長期間放置の危険性
水抜きをせず、ウォーターサーバーを放置することがなぜ危険なのかを理解するためには、サーバー内部の環境要因と**「バイオフィルム」**の形成メカニズムを知る必要があります。
放置されたサーバー内部でバイオフィルム(ぬめり)が形成される
ウォーターサーバーの内部配管やタンクの壁面は、プラスチックやステンレスでできています。水が滞留し、雑菌やカビの胞子が侵入すると、菌が水中のわずかな有機物(ミネラルや空気中のホコリなど)を栄養源として、以下のプロセスで**「ぬめり」**と呼ばれる**バイオフィルム**を形成します。
- 付着:雑菌やカビの胞子がタンクや配管の内壁に付着します。
- 増殖:サーバー内部の温度(特に常温)と湿度が、菌にとって最適な環境となり、増殖を始めます。
- 被膜形成:菌が増殖する過程で、自身の体外に粘着性の物質(多糖類など)を分泌し、これが水垢やホコリを巻き込みながら、厚い膜(バイオフィルム)を形成します。
この**バイオフィルム**は、通常の洗浄では除去が難しく、これが水中に剥がれ落ちることで、飲用水の異臭・異味の原因となります。また、バイオフィルム内部には**レジオネラ菌**などの病原菌が潜んでいる可能性も否定できません。
メーカーが推奨する長期放置期間の目安
多くのメーカーは、衛生上のリスクを考慮し、以下のような期間を目安として水抜き・メンテナンスを推奨しています。
| 放置期間の目安 | 推奨される対応 | 主なリスク |
|---|---|---|
| 2週間〜1ヶ月以内 | 電源は入れたまま、温水・冷水を1日1回程度出し切る。 | 水の滞留による新鮮度の低下。 |
| 1ヶ月〜3ヶ月程度 | **必ず水抜き**を行い、電源を切り、サーバー内部を乾燥させる。 | 雑菌・カビの繁殖、バイオフィルム形成の初期段階。 |
| 3ヶ月以上 | **水抜き後にメーカーに連絡**し、サーバー回収または専門的なメンテナンスを依頼。 | 機能部品の劣化(パッキンの乾燥)、著しい衛生リスク。 |
ウォーターサーバーの水を抜かずに長期間(特に1ヶ月以上)放置すると、サーバー内部の部品(パッキンなど)が乾燥したり、電気部品が湿気の影響を受けたりするリスクも増大します。**衛生上の問題と、サーバーの機能上の問題(寿命の短縮)の両方を防ぐため、水抜きは欠かせない作業なのです。**
水抜き作業の基本手順とサーバータイプ別の準備・注意点
水抜き作業は、サーバーを安全に移動・保管するために不可欠なプロセスです。しかし、多くのサーバーは温水タンクを内蔵しているため、手順を間違えると火傷や感電、サーバー故障につながる危険性があります。ここでは、全てのウォーターサーバーに共通する「安全のための準備」から、サーバータイプごとの具体的な水抜き手順までを、ステップバイステップで解説します。
水抜き前に絶対に行うべき4つの安全準備(電源OFF・ボトル外し・温水OFFなど)
水抜き作業の本手順に入る前に、必ず以下の4つの安全準備を行いましょう。この準備を怠ると、最悪の場合、感電や火傷事故を引き起こす可能性があります。
準備1:温水機能の停止(火傷防止の最重要ステップ)
サーバー内部の温水タンク(ヒーター)は、水を約80℃〜90℃に加熱しています。この温かい水を扱う作業が水抜き作業の最も危険な部分です。
水抜き作業を行う**約2〜4時間前**には、必ず温水タンクの電源(または温水スイッチ)をOFFにし、水を常温まで冷ましておく必要があります。多くのサーバーでは、背面や側面に「温水スイッチ」があります。これをOFFにするだけでも、ヒーターへの給電が止まり、水の温度が下がり始めます。時間に余裕がない場合は、コックから温水を出し続けてタンク内の熱湯を排出し、冷水を補充することで温度を下げる方法もありますが、大量の水を消費するため、時間に余裕をもって電源を切りましょう。
準備2:電源プラグをコンセントから抜く(感電防止)
温水機能の停止後、あるいは冷水・温水を出し切った後に、必ずコンセントから電源プラグを抜いてください。サーバー内部は精密な電気部品で構成されており、水抜き作業中に予期せぬ水漏れや結露が発生した場合、電気が通っていると感電やショートの原因となります。安全のため、サーバーに触れる前に電源を遮断しましょう。
準備3:残っている水ボトルを取り外す
サーバー上部にボトルが設置されている場合は、ボトルを抜き取り、残水を処分します。下部収納型のサーバーの場合は、扉を開けてボトルを取り出します。ボトル内に水が残っている場合も、サーバーの移動には影響ありませんが、ボトル内に残った水も衛生上の理由から処分するか、別の容器に移し替えて活用しましょう。
準備4:水漏れ対策(タオル・バケツの準備)
水抜きを行う際、サーバーの背面や下部にある「ドレインキャップ」を開けますが、通常、冷水・温水タンクの残水が合計で1〜3リットル程度流れ出てきます。この水を受けるための大きめのバケツや、床への水濡れを防ぐための吸収性の高いタオルや雑巾をあらかじめサーバーの背面に敷いておきましょう。
ボトル上置き型・下置き型サーバーの基本的な水抜きステップ(ドレインキャップの場所)
ここでは、最も一般的なボトル交換型ウォーターサーバーの、水抜き(ドレイン)作業の具体的な手順を解説します。機種によって若干の違いはありますが、基本的な流れは共通です。
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手順1:コックから水を出してタンクを空にする
温水・冷水それぞれのコック(注ぎ口)から水が出なくなるまで、水を出し続けます。これで、タンクからコックへ伸びる配管内の水や、タンク内の大部分の水が排出されます。ただし、コックの高さより下にあるタンク底部の水(残水)はこれだけでは抜けません。
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手順2:サーバー背面のドレインキャップを探す
サーバー本体の背面(または底面近く)には、水抜き専用の**「ドレインキャップ」**または**「水抜き栓」**と呼ばれる部品があります。これはゴム製またはプラスチック製のキャップで、サーバーのデザインに溶け込んでいるため、見つけにくい場合もあります。
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手順3:ドレインキャップを外し残水を排出する
準備しておいたバケツをドレインキャップの真下に設置し、キャップをゆっくりと回して開けます。キャップが外れると、冷水タンクや温水タンクの底に溜まっていた残水が一気に流れ出します。キャップを外す際は、周囲を濡らさないように十分注意し、一気に作業せず少しずつ回しましょう。
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手順4:排水後、キャップを確実に閉める
水が出なくなったら、ドレインキャップを元の位置に確実に、水漏れがないように強く締め直します。キャップの締め込みが緩いと、移動後の使用再開時に水漏れの原因となります。
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手順5:タンク内部の乾燥(重要)
水抜き後、サーバーを移動・保管する前に、ドレインキャップを外したままの状態で数時間〜半日ほど放置し、内部タンクに残ったわずかな水分を蒸発させます。特に湿度の高い季節は、内部の乾燥を徹底することで、カビや臭気の発生を最小限に抑えられます。
【上置き型と下置き型の違い】
基本的な水抜き手順は同じですが、下置き型サーバーの一部機種では、温水・冷水タンクとは別に給水経路に内部タンクを持つ場合があり、ドレインキャップが2箇所ある機種も存在します。必ず取扱説明書で確認しましょう。
水道直結型(RO水)サーバー特有の水抜き・移動時の注意点
水道直結型ウォーターサーバー(RO水サーバーなど)は、ボトル交換型とは構造が大きく異なり、水抜き作業にも特殊な手順と注意が必要です。ユーザー自身で対応できる範囲が限られている場合も多いため、必ず確認が必要です。
注意点1:必ず元栓(給水バルブ)を閉める
水道直結型サーバーは、常に水道の配管と接続されています。水抜きを行う際は、サーバー背面の水道管と接続された給水バルブ(元栓)を必ず閉めてください。これを閉めないと、サーバー側の配管を取り外した瞬間に水道水が噴き出します。
注意点2:内部フィルター・RO膜の取り外しは専門家に任せる
水道直結型サーバーには、複数のフィルターやRO(逆浸透膜)が搭載されています。これらのフィルターやRO膜には、水が常に入った状態になっており、自己判断で取り外すと水漏れや部品の破損、フィルター寿命の短縮につながります。
- **移動・移設の場合:**多くの場合、フィルターや配管の取り外し、再設置、衛生チェックは、メーカーまたは専門業者が行う必要があります。**ユーザーが行う水抜きは、サーバー本体の温水・冷水タンクの残水処理のみ**に限定されることが一般的です。
- **長期停止の場合:**フィルターやRO膜は、乾燥すると性能が著しく低下したり、再利用できなくなったりすることがあります。長期停止時も、必ずメーカーに連絡し、適切な停止手順と費用を確認してください。
注意点3:サーバー内部の水圧解放を忘れずに
水道直結型は配管内に水圧がかかっています。給水バルブを閉めた後も、サーバーのコックを操作して、**配管内に残った圧力を抜く(水を出し切る)作業**が必要です。これにより、水抜き作業時の水漏れリスクを軽減できます。
水道直結型サーバーの自己判断による水抜きや移動は、ボトル型よりも遥かにリスクが高く、**サーバー本体だけでなく、水道配管側にまで影響を及ぼす**可能性があります。基本的には、**移動・長期停止時はメーカーへの連絡が最優先**であることを理解しておきましょう。
【メーカー別】水抜き・ドレイン方法マニュアルリンク集と注意点
前章で解説したように、水抜き作業の基本的な流れは共通していますが、**「ドレインキャップの位置」「温水冷却にかかる時間」「水抜きが必要な内部タンクの数」**など、機種やメーカーによって細部が大きく異なります。特に、メーカーごとの公式手順書を確認せずに行う自己流の水抜きは、サーバー故障や保証対象外となるリスクが高まります。
ここでは、主要メーカーの具体的な水抜き手順の要点をまとめるとともに、各メーカーの公式サイト情報へアクセスするためのキーワードと、機種ごとに特に注意すべき点を解説します。
プレミアムウォーター(各種機種)の水抜き方法と動画マニュアル
プレミアムウォーターは、多様なデザインのサーバーを提供していますが、多くの機種で水抜きが必要となる構造を持ちます。特にサーバー返却時や引越し時には、「空焚き防止タンクの水抜き」まで行う必要があります。
機種共通の基本手順のポイント(温水冷却とコック排水)
全ての機種に共通して、以下の2ステップは必須です。
- **電源プラグを抜く&温水スイッチOFF:**温水による火傷を防ぐため、水抜きを行う**最低3時間〜6時間前**には電源を抜き、温水が冷めるのを待ちます。サーバーによっては冷めにくい構造のものもあるため、長めに放置することが推奨されます。
- **コックから水を出し切る:**冷水コック、温水コックの両方から水が出なくなるまで、内部の水を使い切ります。これで配管内の水やメインタンクの一部が排出されます。
空焚き防止タンクの水抜き(ドレインキャップ操作)の注意点
プレミアムウォーターのサーバーには、ヒーターの空焚きを防ぐために、温水タンクの底部に一定量のお湯を残す機構が組み込まれています。この水を完全に抜くために、**サーバー背面のドレインキャップ**を操作する必要があります。
- ドレインキャップの位置:多くの機種で、サーバーの**背面下部**にキャップがあります。取扱説明書や公式情報で正確な位置を確認してください。
- 排出水量と火傷リスク:このキャップを外すと、**約500ml〜800ml程度**の残水(温水)が勢いよく流れ出ます。必ず十分に冷却されていることを確認し、大きめのバケツや鍋で確実に受け止める準備をしてください。
- 水抜き後の確認:ドレインキャップを締めた後、サーバーを少し傾けて(傾けすぎは厳禁)、水が完全に抜けたかを確認することで、移動時の水漏れリスクを最小限にできます。
【メーカー公式情報へのアクセス方法】
ご自身の機種名(例:スリムサーバーⅢ、famfit、amadanaなど)と「水抜き方法」を組み合わせて検索するか、公式サイトの「よくあるご質問」や「解約」ページを参照してください。**動画マニュアル**が公開されている機種もあるため、そちらを確認すると手順が視覚的にわかりやすいでしょう。
フレシャス(主要機種)のドレイン操作と長期休止前の水抜き手順
フレシャスは、軽量なウォーターパックを採用した機種や、ボトル下置き型など、様々なタイプのサーバーを提供しています。特にウォーターパックを採用した機種(例:デュオ)は、水抜き手順が従来のボトル型サーバーと異なる点に注意が必要です。
機種別の特殊な水抜き手順
フレシャスの主要機種は、大きく分けて以下の3タイプに分類され、それぞれ水抜き方法が異なります。
- ウォーターパック型(例:デュオ):
- **パックの取り外し:**パックを抜く前に、**「NEEDLEボタン」を長押し**するなどして、サーバー内部のニードル(針)をパックから抜く操作が必要です。これを怠ると、ニードルを破損させたり、パック内の水が漏れたりする可能性があります。
- **タンク排水:**通常のコックからの排水と、サーバー背面の**排水キャップ**からの温水タンク排水が必要です。(機種により異なる場合あり)
- ボトル下置き型(例:スラット):
- **ボトル取り出し:**ドアを開けて空になったボトルを取り出した後、**受水棒の周りの水気**をキッチンペーパーなどで拭き取ることが推奨されています。
- ドレイン:基本的に、背面のHOT/COLDスイッチOFF後、コックから水を出し切ることで水抜きが完了する機種が多いですが、取扱説明書で排水キャップの有無を確認してください。
- 旧型・レバーコック型(例:サイフォン):
- 温水冷却(3〜4時間)後、コック排水を行い、最後にサーバー背面の**排水キャップ**(ドレインキャップ)を外して温水タンクの残水を完全に排出する、従来の一般的な手順を踏みます。
長期休止時(3ヶ月以上)の注意点
フレシャスのサーバーは、衛生機能(UV殺菌など)を搭載しているものが多いですが、3ヶ月以上の長期休止に入る場合は、必ず水抜きを行い、メーカーにその旨を連絡することが推奨されています。機種によっては、**内部の配管や部品を乾燥させすぎないようにする**ための特別な指示がある場合もあります。
【メーカー公式情報へのアクセス方法】
公式サイトの「よくあるご質問」>「ウォーターサーバーについて」>「サーバーの水抜き方法は?」のページで、全機種の簡潔な手順が確認できます。詳細は必ずご自身の機種の**「取扱説明書(PDF)」**を検索し、確認してください。
その他メーカーの水抜き方法と公式サイト情報へのアクセス
上記以外のメーカー(例:アクアクララ、コスモウォーター、サントリーなど)も、水抜きが必要となるケース(移動・返却)がありますが、その手順は「ボトル交換型サーバーの基本的な水抜きステップ」の範疇に収まるものがほとんどです。
メーカーを問わず確認すべき3つのポイント
- **温水冷却の時間(必須):**
メーカーや機種によっては「温水スイッチOFF後、**4時間以上**放置」など、冷却時間が明確に定められています。火傷を避けるためにも、この冷却時間は厳守してください。 - **ドレインキャップの位置と数:**
サーバーの背面、または下部の裏側、カバーの内部など、キャップの位置は機種によってバラバラです。また、冷水と温水で別々にドレインキャップが設置されている機種も稀に存在します。 - **止水コックの有無:**
一部のメーカーのボトル(特にパック式やバッグ式)には、ボトル自体に止水コックが付いている場合があります。このコックを閉めることで、ボトル内の水が残っていても、サーバーから安全に取り外せる場合があります。しかし、衛生面から見ると、長期停止の前はボトル内の水を使い切ってから取り外すのが最も安全です。
水抜きに不安を感じた場合や、取扱説明書が手元にない場合は、メーカー名と機種名を添えてカスタマーセンターに問い合わせるのが最も確実です。専門家による適切な手順のアドバイスを受けることで、サーバーの故障や水漏れのリスクを完全に排除できます。
| メーカー名(例) | 水抜き手順確認の検索キーワード | 特に注意すべき点 |
|---|---|---|
| アクアクララ | アクアクララ 解約 サーバー返却 | 機種によりドレインコックの位置が異なる。必ず取扱説明書を確認。 |
| コスモウォーター | コスモウォーター 水抜き 移設 | 下置き型が多い。温水冷却時間と背面ドレインの位置を確認。 |
| クリクラ | クリクラ サーバー 水抜き方法 | 旧型機種はドレインが固くなっている場合あり。 |
【重要な補足】
メーカーによっては、水抜き作業そのものを**ユーザーの安全と機器保全のため推奨しておらず**、返却時に残水が多少あっても問題ないとする方針を取っている場合があります(特に衛生管理機能が高い機種)。しかし、それは「返却時」の運搬の話であり、**「ユーザー自身がサーバーを移動させる場合」**は、水漏れリスクを防ぐために必ず水抜きが必要です。ご自身の利用シーンに合わせて、取扱説明書を厳密に確認しましょう。
水抜き後のサーバーの「移動」と「長期保管」の正しい方法
水抜き作業が完了したウォーターサーバーは、残水による故障や水漏れのリスクが大幅に減少します。しかし、サーバー内部には冷却用のコンプレッサーオイルや**冷媒ガス**といった重要な機能部品が存在するため、その後の「移動」や「長期保管」にも正しい手順と注意が必要です。
ここでは、水抜き完了後のサーバーを安全に扱い、その寿命を損なわないための専門的な知識と具体的な方法を解説します。
サーバー移動時の正しい傾け方と、傾けてはいけないサーバーの構造上の理由
ウォーターサーバーを移動させる際、多くのユーザーが犯しがちな間違いが「サーバーを横倒しにして運ぶ」ことです。水抜きが完了していても、サーバーには絶対に傾けてはいけない構造上の理由があります。
傾けてはいけない理由:コンプレッサーオイルの逆流と冷媒ガス漏れ
一般的なウォーターサーバーの冷却方式は、冷蔵庫と同じく**コンプレッサー式(圧縮機式)**が主流です。コンプレッサーは、サーバーの冷媒回路を稼働させるために、潤滑油である**コンプレッサーオイル**とともに底部に設置されています。
- オイル逆流のリスク:サーバーを横倒しにしたり、大きく傾けたりすると、コンプレッサーオイルが本来の溜まり場から流れ出し、**冷却パイプ内部へと逆流**してしまいます。
- 故障の原因:オイルがパイプ内に侵入した状態でサーバーを再稼働させると、コンプレッサーが正常に作動せず、**冷却能力が著しく低下**したり、最悪の場合はコンプレッサー自体が焼き付き、**サーバーが完全に故障**したりする原因となります。
- **冷媒ガスの不安定化:**コンプレッサー式のサーバーには冷媒ガスも封入されており、激しい揺れや傾きは、ガスが冷媒回路内で不安定になり、効率低下やガス漏れのリスクを高めます。
水抜き後の移動・運搬では、このオイル逆流を防ぐための対策が必須です。
正しい移動・運搬方法
ウォーターサーバーの移動は、原則として**「垂直(立てた状態)」**を維持することが最も重要です。
- 垂直を維持して運搬:短時間の移動(部屋の中など)であっても、持ち上げる際は常にサーバーを垂直に立てた状態を保ってください。
- 最大傾斜角度は45度未満:階段の上り下りなど、どうしても傾けなければならない場合でも、サーバーが**45度以上傾かないよう**細心の注意を払ってください。45度は、多くのメーカーが故障リスクを避けるために設定している許容範囲の目安です。
- **衝撃を避ける:**運搬中は、振動や衝撃が加わらないよう、優しく取り扱ってください。特に、コンプレッサーは衝撃に弱いです。
- **運搬後の待機時間(超重要):**もし、運搬中にやむを得ずサーバーを大きく傾けてしまった場合は、設置場所で電源を入れずに**、**最低でも3時間〜半日(6時間)**は垂直に立てて放置してください。これは、もしオイルが逆流していた場合に、重力によってオイルをコンプレッサーの正しい位置に戻すための「オイル抜き」のための時間です。この待機時間を設けることで、故障リスクを大幅に低減できます。
水抜き完了後の長期保管場所として最適な環境(温度・湿度・直射日光)
引っ越しなどでサーバーを数週間〜数ヶ月間使用しない場合、水抜きを完了させた後の「保管場所」の環境が、サーバーの寿命と再利用時の衛生状態に直結します。理想的な保管環境は、サーバー内部の部品劣化と衛生リスクを抑えることが目的です。
最適な保管環境の3大要素
| 要素 | 適正な状態 | 理由とリスク |
|---|---|---|
| 温度 | 常温(10℃〜30℃が目安) | 極端な高温(40℃以上)はプラスチックやパッキンの劣化を早めます。極端な低温(0℃以下)は結露や残留水の凍結リスクがあります。 |
| 湿度 | 低め〜中程度(50%〜70%未満) | 高湿度はサーバー外部や内部に残った水分がカビや雑菌の温床となるため、厳禁です。電気系統への悪影響も考慮されます。 |
| 光 | 直射日光を避ける | 直射日光による紫外線は、サーバー外装の変色や、内部タンク内の衛生状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
【避けるべき保管場所の例】
- ベランダ、屋外倉庫:温度変化が激しく、雨や湿気、直射日光の影響を直接受けるため、故障リスクが最も高まります。
- 湿度の高い地下室や物置:カビの胞子がサーバー内部のわずかな残留水分に入り込み、再利用時に深刻な衛生問題を引き起こす可能性があります。
- 暖房器具の近く:樹脂部品の変形や劣化の原因になります。
理想的には、**「屋内の日の当たらない風通しの良い場所」**で、**布や通気性の良いカバーをかけて**、サーバーを垂直に立てた状態で保管してください。ドレインキャップは固く締めたことを再確認しましょう。
長期間停止していたサーバーを再開する際の衛生管理とチェック項目
水抜きを行い、安全に保管していたサーバーを再び使用する際も、いくつかの重要なチェックと衛生管理が必要です。この再開時の手順を誤ると、水漏れや故障、あるいは不衛生な水を飲むことにつながりかねません。
再開時の必須チェック項目(3ステップ)
- 外部・内部の徹底的な清掃:
- サーバー外装や注ぎ口(コック)、水受けトレイを、**アルコール除菌剤**または**食品用中性洗剤**で丁寧に拭き上げてください。
- ボトルを差し込む部分(受水棒の周辺)も、ホコリやゴミが付着していないか確認し、清掃します。
- ドレインキャップ・配管の確認:
- サーバー背面のドレインキャップが**確実に、かつ強く締まっているか**を確認します。これが緩んでいると、給水した瞬間に水が漏れ出します。
- 水道直結型の場合は、給水ホースにひび割れなどの劣化がないか、接続部が緩んでいないかを確認します。
- **水の循環と「捨て水」の実施(衛生管理):**
- 新しいボトルをセットし、電源プラグを差し込み、温水・冷水スイッチをONにします。
- 水が十分に冷やされ/温められた後、**最初に出す水は飲まずに捨ててください。**これを「捨て水」と呼びます。
- 冷水・温水コックからそれぞれ**コップ3〜5杯程度**の水を出し、配管内に長期間滞留していた可能性のある水を排出し、新しい水を循環させます。これにより、配管内の微細な汚れや臭気を洗い流すことができます。
【再開時に異臭・異味を感じたら】
「捨て水」をしても、**カビ臭、塩素臭ではない薬品臭、金属臭**などの異臭や異味を感じた場合は、サーバー内部で深刻な衛生問題や部品の劣化が発生している可能性があります。この場合は、直ちに水の利用を中止し、サーバーの**電源を抜き**、メーカーの**カスタマーサポートへ連絡**して専門的な点検を依頼してください。
サーバーを長持ちさせ、衛生的かつ安全に利用するためには、水抜き後の取り扱いと再開時のチェックを丁寧に行うことが、何よりも重要です。
水抜き作業でよくあるトラブルとその解決法
ウォーターサーバーの水抜き作業は、ほとんどのユーザーにとって年に一度あるかないかの作業です。そのため、いざ作業を始めると「ドレインキャップが固くて回らない」「コックから水を出し続けてもなかなかタンクが空にならない」といった予期せぬトラブルに遭遇しがちです。これらのトラブルは、単なる手間の増加にとどまらず、**サーバーの破損や、安全な水抜きができないまま移動・保管してしまう**というリスクにつながります。
ここでは、水抜き作業中にユーザーが遭遇しやすい具体的な3つのトラブルと、サーバーを傷つけずに安全に解決するための、専門的な対処法を詳細に解説します。
ドレイン(排水口)キャップが固くて開かない時の安全な対処法
サーバーの背面下部にあるドレインキャップは、普段は触らないため、水垢やミネラル分の固着、ゴムパッキンの密着によって非常に固くなっていることがあります。無理に力を加えると、キャップや排水口を破損させ、**水漏れの原因**になるため、細心の注意が必要です。
キャップが固着するメカニズム
- 水垢・ミネラル分の結晶化:排水口周辺に残った水滴に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が、時間の経過とともに結晶化し、ネジ山やキャップの隙間に固く付着します。
- ゴムパッキンの密着・劣化:ドレインキャップ内のゴムパッキンが、長期間の圧縮状態と温度変化により、排水口の淵に貼り付くように密着し、回しにくくなります。
- 締めすぎ:前回の水抜き時に、キャップを必要以上に強く締めすぎたことが原因である場合もあります。
安全な開け方とNG行為
| 対処法 | 具体的な手順と注意点 |
|---|---|
| 1. ゴム手袋(または滑り止め)を使用する | 素手や乾いたタオルよりも摩擦抵抗の大きい**厚手のゴム手袋**を装着してください。滑り止め効果で力が逃げにくくなり、キャップ全体をしっかり掴めます。 |
| 2. 「優しく、何度も」が原則 | 一気に力を加えず、**「緩める方向(反時計回り)」**と**「締める方向(時計回り)」**に、**ごくわずか(数ミリ程度)**の動きで小刻みに力を加えてください。これにより、固着した水垢を徐々に剥がし、パッキンの密着を解放できます。 |
| 3. タオルと熱による補助(注意して実施) | タオルを**熱すぎない程度のぬるま湯**で濡らし、キャップ周辺を数分間温めます。熱でプラスチックやパッキンがわずかに膨張・柔軟になり、固着が解ける場合があります。ただし、**熱湯はサーバー本体の変形や火傷リスクがあるため厳禁**です。 |
| NG行為(厳禁) | ペンチやドライバーなどの金属工具を直接キャップに当てて回すのは絶対に行わないでください。キャップが割れたり、ネジ山を潰したりして、**取り外し不能**になり、メーカー修理が必要となります。 |
上記の対処法を試しても開かない場合は、**ユーザー側でそれ以上の対処は諦め、メーカーのカスタマーサポートに連絡し**、作業代行や手順の指示を仰ぐのが最も安全です。
水抜き後も内部に水が残る?冷水・温水タンクの水を完全に抜くコツ
コックから水が出なくなるまで排水し、さらにドレインキャップからも排水したにもかかわらず、サーバーを傾けると「チャプチャプ」と音がして水が残っているように感じることがあります。これは、以下の2つの原因によるものです。
- **配管経路の水の滞留:** タンクとコック、ドレインキャップを結ぶ**配管の途中に水が残っている**。
- **タンク底部の構造上の残水:** タンクの形状やドレインの位置の関係で、完全にゼロにはできない構造上の残水が存在する。
タンク内の水を限界まで排出する「2つの最終手段」
サーバー移動時の水漏れリスクを極限まで下げるために、コックとドレインキャップによる排水後に試すべき追加の手順があります。
1. 「エアー抜き」による最終排水(温水タンク向け)
温水タンクは密閉された空間であり、水が減るとタンク内の圧力が下がり、空気(エアー)が不足して水が出にくくなります。温水タンクの水をコックやドレインキャップから排出し終わった後、以下の手順で再度空気を入れ、残水を排出します。
- **手順:** 温水タンクのドレインキャップを外したまま(バケツを設置)、サーバーの背面にある温水タンクの「給水口」(通常、ボトル受水部から温水タンクに水が流れ込む経路)に、ストローや細いチューブなどを差し込み、軽く息を吹き込みます。
- **効果:** タンク内に圧力がかかり、底に残った少量の水が押し出されてきます。この作業は温水タンクが完全に冷えていることを確認してから行い、**決して強く息を吹き込みすぎない**でください。
水道直結型の場合は、コックや排出口を開けた状態で、給水バルブをわずかに開けてすぐに閉めることで、配管内の圧力を利用して残水を排出する方法もありますが、これはサーバーへの負荷が大きいため、メーカーの指示がない限り推奨されません。
2. サーバーの「わずかな傾け」による残水誘導
ドレインキャップから水を排出し終わった後、サーバーを**「ドレインキャップ側」**へ向けて、**ゆっくりと10度〜15度程度**、わずかに傾けます。
- **注意点:** 前述の通り、コンプレッサーオイルの逆流リスクがあるため、この傾けは極めて短時間にとどめ、**45度以上傾けない**ことを厳守してください。
- **効果:** タンクの底に溜まっていた水が、傾けたことでドレインキャップの開口部に集まり、さらに排出されます。水が出なくなったら、すぐにサーバーを垂直に戻します。
これらの手順を終えれば、サーバー内部の残水は、移動に際して問題ないレベルまで最小化されます。
水抜きに時間がかかりすぎる(水が出にくい)原因とサーバーを傷めない排出し方
水抜き作業は、機種にもよりますが、温水冷却時間を含めて**合計4時間〜6時間**程度かかることがあります。特にドレインキャップを開けてからの排水時間が異常に長い場合、水の流れを妨げている原因を取り除く必要があります。
排水速度が遅い主な原因(2パターン)
- 温水タンク内の「真空状態」:
温水タンクは冷水タンクよりも密閉性が高く、水を排出する際に**外気の取り込みが追いつかない**と、内部が真空状態に近くなり、排水が途中で止まってしまいます。コックから水を出すだけでは、この問題は解決しません。
- ドレイン経路の詰まり(水垢・ミネラル):
ドレインキャップ周りの小さな穴や配管が、長年の使用で溜まった水垢やミネラル分で部分的に塞がれている可能性があります。特に温水はミネラルが固着しやすいため、この傾向が顕著です。
排水時間を短縮し、サーバーを傷めない排出し方
排水速度が遅い場合は、以下の2つの「空気導入」を試してください。
1. 温水コックを開放する(同時開放の原則)
ドレインキャップを開けている最中、**温水コック(注ぎ口)も同時に開放した状態**にしてください。
- **理由:** ドレインキャップから排水している際、コックを開けておくことで、コックから空気が温水タンク内部へとスムーズに取り込まれ(エアー導入)、タンク内の負圧状態(真空状態)が解消されます。これにより、水が自然な重力に従ってスムーズに排出され、排水時間が大幅に短縮されます。
- **注意点:** 必ず、コックから水が出なくなっている(温水冷却後の)状態を確認してから実施してください。
2. ボトル設置口の空気取り入れ
温水タンクの水は、通常サーバー上部の**ボトル設置口**を経由して供給されます。ドレインキャップと温水コックを開放しても水の流れが悪い場合、ボトル設置口から温水タンクへつながる**給水通路の蓋やパッキンを軽く浮かせ**、そこから外気を導入する補助を試みてください。
- **注意点:** サーバー内部の部品に直接触れる行為は、故障や衛生上のリスクを伴います。あくまで**「空気の通り道を作る」**ことを目的に、ボトル設置口の周囲に細い隙間を作るなど、間接的な方法で試みてください。
これらのトラブル解決法は、すべて**「温水タンクの水を常温まで十分に冷ます」**ことが前提となります。火傷や感電事故のリスクを避けるためにも、安全準備を怠らず、無理な力を加えずに慎重に作業を進めてください。少しでも不安を感じた場合は、すぐに作業を中断し、メーカーのサポートに問い合わせましょう。
水抜きで出た「残水」の活用方法と再利用時の注意点
ウォーターサーバーの水抜き作業によって排出される残水は、一般的に冷水・温水タンクの底に溜まっていた水であり、機種によりますが**1リットルから3リットル程度**の量になることがあります。この残水をそのまま捨ててしまうのは、もったいないと感じる方も多いでしょう。しかし、サーバー内部に滞留していた水であるため、**飲用水としての再利用には非常に高いリスク**が伴います。
ここでは、残水を無駄にしないための安全な活用方法と、飲用を避けるべき理由、そして残水に異物やカビが見られた場合の緊急対応について、衛生管理の観点から専門的に解説します。
水抜き後の残水を捨てる以外の活用方法5選(掃除、加湿器など)
水抜きで排出された残水は、**飲用水としての安全性は保証できないものの、加熱や外気に触れる用途であれば安全に再利用できます**。特に、ウォーターサーバーの水は水道水と異なり塩素を含まないか、あるいは極めて少ないため、塩素を嫌う用途にも適しています。
活用方法の原則:加熱・非接触・非飲用
残水は、**「飲料用途以外の、生活用水として活用する」**ことが基本方針です。以下の5つの活用方法は、サーバー専門家が推奨する安全かつ環境に配慮した選択肢です。
- **観葉植物・園芸用の水やり:**
水道水に含まれる**残留塩素(カルキ)**は、植物の細胞を傷つけたり、土壌の微生物に悪影響を与えたりすることがあります。ウォーターサーバーの水は塩素が除去されているため、植物の生育に適しており、特にデリケートな観葉植物やハーブの水やりにおすすめです。ただし、残水にカビや水垢が混入していないか目視で確認してください。
- **加湿器(加熱式・ハイブリッド式)への利用:**
加熱式の加湿器であれば、水を沸騰させるため、仮に雑菌が含まれていても殺菌されます。また、純度の高いRO水や天然水は、水道水と比べて**ミネラル分が少ない**ため、加湿器のヒーター部分やタンク内に**白いミネラル分(スケール)が固着しにくい**というメリットがあります。超音波式は雑菌をそのまま拡散させるリスクがあるため避け、加熱式に限定して使用しましょう。
- **トイレの便器内洗浄や手洗い場の掃除:**
残水は、バケツなどに移し替えて、トイレの便器内に直接流し込んで洗浄したり、トイレ掃除の拭き掃除に使用したりすることで、生活用水として有効活用できます。衛生面での懸念を考える必要がない、最も安全な活用法の一つです。
- **アイロンのスチーム用水:**
アイロンのスチーム機能に使う水は、ミネラル分が少ない方が、アイロン内部の噴射口が詰まりにくくなります。残水が天然水やRO水であれば、水道水よりもスチーム用として優れています。ただし、**温水タンクの熱が完全に冷めていること**を確認し、清潔な容器に移し替えて使用してください。
- **ペットボトルやジャム瓶などの容器のすすぎ洗い:**
リサイクルに出す前のペットボトルや、ジャムや調味料が入っていた瓶の最終すすぎに使用します。飲用を目的とせず、汚れを落とす用途であれば、衛生面を気にせず大量に活用できます。
【再利用時の注意点】
残水は、必ず排水と同時に清潔なバケツや容器に移し替えてください。**床に直接排出された水をすくい上げるのは厳禁です。**また、活用する用途にかかわらず、**数日以内に使い切る**ことを徹底し、長期の保存は避けてください。
残水を飲料水として使用できるか?衛生面から見た判断基準と安全な使い方
水抜きで排出された残水は、ウォーターサーバーのタンク内(配管、タンク底部)に**数週間〜数ヶ月間滞留していた水**であるため、**飲用水としての再利用は強く非推奨、あるいは厳禁**とされています。これは、サーバー水の性質と、サーバー内部の構造的な問題に起因します。
飲用を避けるべき決定的な理由
サーバー内の水が危険な状態にあるのは、以下の2つの理由が複合しているためです。
- **理由1:塩素による殺菌効果の欠如:**
前述の通り、ウォーターサーバーの水は塩素が含まれていないため、**水道水の自衛能力(殺菌力)がありません。**タンク内に入った時点で、空気中や注ぎ口から侵入した雑菌、カビの胞子に対して無防備な状態になります。
- **理由2:滞留水への雑菌の濃縮とバイオフィルムの混入:**
水抜きで出る残水は、タンク内の最も古い、**底に溜まっていた水**です。この水には、長期間の滞留中に蓄積された**雑菌の死骸、微細な水垢、そしてバイオフィルム(ぬめり)の微片**が濃縮されています。特に、温水タンクでも、温水スイッチを切って冷めた後であれば、雑菌が短時間で急激に増殖している可能性があります。
たとえ「温水タンクの残水を抜いたから大丈夫だろう」と考えたとしても、温水タンクの水を冷ます過程で増殖した雑菌や、配管経路に付着していたバイオフィルムが流れ出ている可能性を排除できません。万が一、残留水に病原性のある菌が微量でも含まれていた場合、健康被害を受けるリスクはゼロではありません。
やむを得ず再利用する場合の「安全な煮沸処理」
残水が大量で、どうしても捨てるのを避けたい場合は、**「煮沸処理」**を徹底することで、飲用水としての安全性を高めることができます。しかし、これはあくまで最終手段としてください。
- **濾過(ろか):**排水直後の残水を、清潔な**コーヒーフィルターやキッチンペーパー**に通し、目に見える水垢や異物を除去します。
- **徹底的な煮沸:**濾過した水を鍋に入れ、**沸騰させた後も、さらに10分以上**沸騰状態を維持してください。一般的な雑菌の多くは、この処理で死滅します。
- **冷却と利用:**煮沸後、すぐに清潔な容器に移し替え、密閉して冷蔵庫で保管し、**24時間以内**に飲み切ってください。
【ミネラルウォーターの注意点】
天然水などのミネラルウォーターを煮沸すると、ミネラル成分が結晶化し、白い沈殿物(ミネラル分)として現れることがあります。これは衛生上の問題ではありませんが、水の風味が変化します。また、煮沸処理をしても、異味や異臭が残る場合は、絶対に飲用しないでください。
残水にカビや異物が見られた場合の即座な廃棄とサーバー内部のクリーニング方法
水抜き作業中に排出された残水の中に、**黒い浮遊物、白いカス(カビまたは水垢)、ぬめり、あるいは明らかに異常な臭い(カビ臭、ドブ臭)**が見られた場合、これはサーバー内部の衛生状態が極めて悪化していることを示しており、深刻な状態と判断する必要があります。
残水に異物が見られた場合の3つの緊急対応
残水に異常が見られた場合、以下の3つのステップを直ちに実行してください。
- **残水の即時・全廃棄:**
排出された残水は、再利用せずにすべて廃棄してください。これは**飲料用途はもちろん、掃除や水やりなどの生活用水としての利用も避けるべき**です。サーバー内部で雑菌やカビが大量に繁殖している可能性があり、接触による健康リスクを排除するためです。
- **サーバーの電源再遮断と使用停止:**
異物が見つかった時点で、サーバーの電源プラグをコンセントから抜き、**使用を完全に停止**してください。新たな水の補充も厳禁です。
- **メーカーへの直ちの連絡と指示の待機:**
直ちにウォーターサーバーのメーカーのカスタマーサポートに連絡し、**「水抜きを行ったところ、残水にカビのような異物が見られた」**ことを具体的に伝えてください。
- 自己判断による内部洗浄は避ける:メーカーの許可なく、サーバー内部に市販の消毒剤や洗剤を流し込むと、サーバーが故障したり、残留した洗剤成分が健康被害を及ぼしたりするリスクがあります。メーカーは、異物の種類に応じて、サーバーの交換、あるいは専用の洗浄キットによるクリーニング手順を指示します。
サーバー内部でカビが発生した場合の専門的なクリーニング対応
ウォーターサーバーは、衛生的に利用することを前提としているため、カビや異物の発生は、レンタル・契約上の重大な問題とみなされることがあります。メーカーの対応は主に以下の2つに分かれます。
| 対応方法 | 概要とユーザー側の注意点 |
|---|---|
| 1. サーバー本体の交換 | 最も一般的な対応です。汚染されたサーバーは回収され、内部が完全に洗浄・消毒された、あるいは新品のサーバーがユーザーに提供されます。ユーザーは、残水処理とサーバー返却の準備を行うのみです。 |
| 2. 専用クリーニングキットの提供 | 一部のメーカーは、クエン酸などを用いた**専用の洗浄剤**と手順書を提供し、ユーザー自身に内部の消毒を指示することがあります。この場合、指示された手順以外は絶対に実行しないでください。洗浄後は、配管内に洗浄剤が残らないよう、**大量の新しい水で「捨て水」**を繰り返す必要があります。 |
ウォーターサーバー内部の衛生状態は、目に見える残水の異常によって初めて認識できることがほとんどです。残水処理は、単に移動や保管のためだけでなく、**サーバー内部の健康診断**としての役割も担っています。異常を発見した場合は、決して自己判断で処理せず、専門家であるメーカーの指示に従うことが、ご自身の健康とサーバーの保全のために最も重要です。
よくある質問(FAQ)
ウォーターサーバーの水を抜かないとどうなる?
水を抜かずに放置すると、主に「サーバーの故障」「高額な修理費用」「衛生上の問題」という3つのリスクが発生します。
- 移動・移設時:内部の残留水が移動時の振動で漏れ出し、電気系統にかかってショート・故障するリスクがあります。水抜きを怠った場合の故障は、多くの場合、補償サービスの対象外となり、高額な修理・交換費用が発生します。
- 長期停止時(電源OFF):サーバー内の水温が常温に戻り、カビや雑菌が繁殖しやすい環境となり、次に給水した際に不衛生な水を飲むリスクが高まります。
ウォーターサーバー水抜きしないとカビ生えますか?
はい、カビや雑菌が繁殖するリスクは非常に高まります。サーバー内部の水は、水道水のように塩素による殺菌効果がないため、外気から侵入したカビの胞子や雑菌に対して無防備です。
特に、サーバーの電源を切って温水タンクの殺菌作用が失われ、水が常温で滞留すると、配管やタンクの壁面に「バイオフィルム」(ぬめり)が形成されます。このバイオフィルム内部でカビや低温細菌が増殖し、飲用水の異臭・異味、さらには健康被害の原因となり得ます。
ウォーターサーバーの水を出すのはどのくらい時間がかかりますか?
温水タンクの「冷却時間」と、実際の「排水時間」によって、合計で4時間〜6時間程度かかることが多いです。
- 冷却時間(温水):火傷や故障を防ぐため、電源を切る(または温水スイッチをOFFにする)必要があります。この冷却に最低でも3〜6時間が必要です。
- 排水時間:コックから水を出し切った後、背面のドレインキャップを外して残水(1〜3リットル程度)を排出する作業自体は、通常数分〜数十分で完了します。温水コックとドレインキャップを同時に開放することで、空気を取り込み、排水時間を短縮できます。
ウォーターサーバーは長期間使わないとどうなる?
長期間(特に1ヶ月以上)使わない場合は、必ず水抜き作業を行い、電源を切って保管する必要があります。水抜きをしない場合は、衛生上のリスクが著しく高まることに加え、以下の問題が生じる可能性があります。
- 機能部品の劣化:内部のパッキンやシール部分が乾燥したり、電気部品が湿気の影響を受けたりして、サーバーの寿命が短縮するリスクがあります。
- ミネラル分の固着:タンクや配管内で水が蒸発し、ミネラル分が水垢として固着することで、詰まりや故障の原因になります。
3ヶ月以上の長期停止を予定している場合は、水抜きを行った上で、必ずメーカーに連絡し、サーバーの回収または専門的なメンテナンスを依頼してください。
まとめ
この記事では、ウォーターサーバーを安全に移動させたり、衛生的・機能的に長期休止させたりするために必須となる「水抜き(ドレイン)」作業について、その「必要性」「基本手順」「メーカー別の注意点」「トラブル解決法」を網羅的に解説しました。
改めて、水抜き作業において絶対に押さえておくべき重要ポイントを振り返りましょう。
- 水抜きは、サーバーの故障(ショート)とカビ・雑菌の繁殖を防ぐための、最も重要かつ安価なメンテナンスです。
- 作業前には、必ず温水スイッチを切り、最低3〜6時間かけて温水を常温まで冷ますことが、火傷と故障を防ぐ最重要準備です。
- 水抜き後のサーバーは、内部のコンプレッサーオイル逆流を防ぐため、45度以上傾けずに垂直を保って運搬し、設置後は最低3時間〜半日待ってから電源を入れてください。
- ドレインキャップが固い、水が抜けないなどのトラブルに遭遇しても、金属工具で無理に扱わず、ゴム手袋やぬるま湯などの安全な方法で対処し、解決しない場合はメーカーに連絡しましょう。
- 排出された残水は、タンク内の最も古い水であり、飲用水としての再利用は厳禁です。煮沸処理を行うか、観葉植物や掃除などの生活用水として安全に活用してください。
水抜きは、決して面倒な作業ではなく、「サーバーの寿命と安全性を守るための儀式」です。水抜きをせずに移動したことによる故障は、高額な修理費用という形であなたに跳ね返ってきます。
あなたのウォーターサーバーを安全に、そして清潔な状態に保つための知識と具体的なマニュアルへのアクセス方法は、すべてこの記事の中に揃っています。
さあ、あなたのサーバーの機種名と「水抜き方法」を公式サイトで検索し、この記事で学んだ安全手順とメーカーの公式手順を照らし合わせながら、いますぐ水抜き作業を開始しましょう!



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