「ウォーターサーバーは運べません。お客様ご自身でお願いします。」
引越しの準備で忙しい中、頼りにしていた引越し業者から、まさかの「運搬拒否」の宣告。誰もが一度はヒヤリとするこの状況は、ウォーターサーバーユーザーにとって最大の引越しトラブルの一つではないでしょうか。
業者がウォーターサーバーの運搬を断る背景には、「水漏れによる家財の破損リスク」や、「精密機械ゆえの故障リスク(特に冷媒ガス)」といった深刻な事情が隠されています。何の準備もせずに運んでしまうと、サーバー本体が故障し、高額な修理費用が発生したり、最悪の場合はメーカー保証の対象外になってしまったりする危険性があるのです。
あなたは今、以下の切実な疑問を抱えているはずです。
- 引越し業者に運搬を断られた場合、次に取るべき最も安全な対処法は何だろうか?
- 自分で運ぶことになった場合、「水抜き」や「梱包」の正しい手順が分からず、故障させてしまわないか不安だ。
- 引越し先の新居で、サーバーをいつ、どのように設置し、電源を入れればいいのか?
- そもそも、引越しを機にサーバー自体を解約・処分すべきか、それとも移設サポートを利用すべきか迷っている。
ご安心ください。この**【引越し完全ガイド】**は、ウォーターサーバーの運搬トラブルに直面したあなたが、サーバーを故障・破損させることなく、最も低コストかつ安全に新居へ移すためのロードマップです。
この記事を最後まで読めば、あなたは業者が運搬を拒否する根本的な理由を理解し、その上で、メーカーのサポートから運搬専門業者の活用、さらには「水抜き」「横倒し厳禁の運搬術」「再設置時の電源投入タイミング」といった、自分でサーバーを安全に運ぶための**全手順と最重要注意点**を完全に把握できます。また、引越しを機にサーバーを見直すための**解約・処分方法**や、移設費用を抑えるための**メーカー別サポート情報**も手に入ります。
もう、大切なウォーターサーバーの引越しで悩む必要はありません。いますぐこのガイドを読み進め、あなたの新生活を安心・快適なものに変えましょう!
なぜ引越し業者にウォーターサーバーの運搬を断られるのか?その理由と事前準備
引越し作業の当日、もしくは見積もりの段階でウォーターサーバーの運搬を断られるのは、ユーザー側にとって大きな誤算となり得ます。しかし、この「断られる」という事態は、引越し業者が特別な手間を惜しんでいるわけではなく、高額なリスクと責任を回避するために、やむを得ず取っている対応なのです。
このセクションでは、引越し業者が運搬を拒否する具体的な理由を技術的な側面から深掘りし、トラブルを未然に防ぐために引越し前にユーザーが必ず行うべき準備と確認事項を解説します。
業者が運搬を断る3つの主要な理由(水漏れ・故障・契約問題)
引越し業者がウォーターサーバーの運搬を標準サービスから除外する理由は、主に以下の3点に集約されます。
理由1:内部に残った水による「水濡れ・家財破損リスク」
ウォーターサーバーの内部には、冷水・温水タンクのほか、配管にも水が残っています。メーカーの指示に従って「水抜き作業」を完了していなければ、運搬中の振動や傾きによって残水が漏れ出し、一緒に積載している他の家財や、引越し業者のトラック自体を濡らしてしまうリスクがあります。
- リスクの具体例:高級家具、精密機器(テレビ、PCなど)、衣類など、水濡れで価値が大きく損なわれる家財の破損。
- 引越し業者の視点:水濡れによる損害は補償の対象となり、その後の処理や保険手続きに多大な労力と費用が発生するため、リスクの高い荷物は引き受けたくありません。
理由2:冷却システム(冷媒ガス)の異常による「故障・補償問題」
多くのウォーターサーバーには、冷蔵庫と同じく圧縮機(コンプレッサー)を用いた冷却システムが搭載されており、内部で冷媒ガス(フロンガスなど)が循環しています。 このコンプレッサーは、サーバーを垂直に立てた状態で設置・運搬されることを前提に設計されています。
- リスクの具体例:運搬時にサーバーを横倒しにしたり、強い振動を与えたりすると、冷媒ガスやコンプレッサーオイルが異常な位置に流れ込み、**冷却機能の不全や故障**を引き起こす可能性が極めて高くなります。
- 引越し業者の視点:引越し後に冷却機能が故障した場合、原因が運搬にあると断定されれば、サーバー本体の修理費用や交換費用(数万〜数十万円)を業者が負担しなければなりません。引越し作業中に精密な取り扱いを保証するのが困難なため、リスクを避ける判断となります。
理由3:サーバーの「レンタル契約・所有権」に関する問題
多くのウォーターサーバーは、ユーザーが購入したものではなく、メーカーからの**レンタル品(貸与品)**です。レンタル契約では、運搬を含むサーバーの取り扱いについて、メーカー独自のルールが定められています。
- リスクの具体例:ユーザーが勝手に運搬し、サーバーが故障した場合、メーカーとの契約違反となり、ユーザーが高額な「弁償金」を請求されることがあります。引越し業者が勝手に水抜きや運搬を行い、メーカーの指示に反する事態となれば、引越し業者が責任を問われる可能性も出てきます。
- 引越し業者の視点:引越し業者はメーカーの専門家ではないため、機種ごとの水抜き方法や運搬条件を把握できません。メーカーの指示と異なる運搬方法で故障が発生した場合の責任の所在が不明確になることを嫌います。
引越し契約時の必須確認事項:運搬可否と破損時の補償範囲
運搬トラブルを回避し、万が一の事態に備えるためには、引越し業者との契約時にウォーターサーバーについて明確に話し合い、書面に残すことが重要です。特に以下の2点は必ず確認してください。
確認事項1:ウォーターサーバーの「運搬可否」と「条件」の明確化
見積もり時、または契約時に、サーバーが荷物に含まれていることを明確に伝えてください。運搬が「可能」と回答があった場合でも、必ずその**「条件」**を確認してください。
- 確認すべき条件:
- 水抜き・電源オフの完了:水抜き・水抜き後の乾燥は必須条件か。
- 梱包の有無:梱包は業者が行うのか、ユーザーが専用資材で行う必要があるか。
- 縦積み限定:横倒しせず、必ず縦積みにすることを保証してくれるか。
- 対応策:もし引越し業者が一切運搬できない場合は、その場で**「代替の運搬方法(メーカー移設サービス、自力運搬など)」**を検討する準備に入りましょう。
確認事項2:万が一破損した場合の「補償範囲と上限額」
引越し業者が運搬を引き受けてくれたとしても、運搬中の事故でサーバーが破損・故障するリスクはゼロではありません。引越し業者の標準的な**「引越し運送約款」**では、荷物の補償上限が定められていますが、レンタル品のサーバーが故障した場合、**「サーバー本体の弁償費用」**が補償されるかどうかは別問題です。
- 確認すべきポイント:
- レンタル品の補償:レンタルサーバーが全損した場合、メーカーが請求する「弁償金(時価額)」が補償対象となるか。
- 補償の上限額:サーバーの機種によっては本体価格が高額(10万円を超える場合もある)なため、標準補償額でカバーできるか。
- 免責事項の確認:水抜き不十分など、ユーザー側の準備不足が原因で故障した場合、補償の対象外となる免責事項がないか。
- プロの視点:ウォーターサーバーは高額な精密機器であり、引越し業者の標準的な補償では足りない可能性があります。不安な場合は、**高額荷物向けのオプション保険**の有無も確認を検討してください。
サーバーメーカーへの事前連絡:住所変更・移設サポートの確認
引越し業者の手配と並行して、最も重要かつ最初にすべき作業の一つが、ウォーターサーバーのメーカーへの連絡です。サーバーはメーカーの資産であり、勝手な移動は契約上のトラブルにつながりかねません。
連絡事項1:引越しによる「住所変更」と「配送停止・再開」手続き
まず、引越し日が決まったらすぐにメーカーの**マイページ**または**お客様センター**に連絡し、新住所と引越し日を伝えてください。
- 配送停止手続き:引越し作業日までにボトルが余らないよう、**配送スケジュールの一時停止(スキップ)**を手続きします。手続き期限は通常、次回の配送予定日の**1週間〜10日前**です。期限を過ぎると旧住所に水が届いてしまい、トラブルの原因となります。
- 配送再開手続き:新居へのサーバー設置が完了し、利用を再開できる日を伝えます。再開後の初回配送日を確定させましょう。
連絡事項2:メーカーが提供する「移設サポート」の有無と費用
多くのメーカーは、ユーザーが自分で運搬するよりも安全な**「移設サービス」**を提供しています。このサービスは、メーカーの専門スタッフがサーバーを新居まで運搬・設置してくれるため、故障リスクを最小限に抑えられます。
- 確認すべき情報:
- 移設費用:費用はメーカーや距離により異なりますが、概ね**5,000円〜15,000円程度**が相場です。
- サービス内容:運搬に加え、**水抜き、梱包、設置、動作確認**まで含まれているか。
- 補償:メーカーが行う運搬中の故障は、通常、メーカー側の責任となるため、補償が手厚くなります。
- 専門家の推奨:引越し業者に運搬を断られた場合、**自己運搬よりも、このメーカーの移設サービスを利用するのが、最も安心で推奨される解決策です。**費用対効果と安全性を比較検討しましょう。
運搬を断られた時の緊急対処法:メーカー移設サービスと専門業者の活用
引越し業者による運搬が難しいと判明した場合、パニックになる必要はありません。あなたには、「メーカー公式の移設サービスを利用する」または「運搬専門業者に依頼する」という、安全性が高く、確実な代替手段があります。特にメーカーサービスは、故障リスクと手間を最小限に抑えるための最良の選択肢です。
このセクションでは、それぞれの対処法の具体的な内容と、費用、メリット・デメリットを徹底的に比較し、あなたの状況に最適な方法を判断できるよう解説します。
メーカー公式の移設サービスを利用するメリット・デメリット(費用相場含む)
ウォーターサーバーのメーカーの多くは、引越しに伴う移設をサポートする有償サービスを提供しています。これは、サーバー本体の構造と取り扱いを熟知したプロの対応となるため、安全面で最も優れています。
メリット:圧倒的な安全性と手厚い補償
- 故障リスクが限りなく低い:水抜きや梱包、設置といったデリケートな作業をメーカーの専門スタッフが行うため、運搬に起因する故障リスクをほぼゼロにできます。
- 完全な補償体制:万が一、移設作業中にサーバーが故障した場合でも、メーカー側の責任として修理・交換が無償で行われます。ユーザーが契約違反や弁償金を請求される心配がありません。
- 手続きの一元化:住所変更、配送スケジュール調整、サーバーの移動がすべてメーカーへの一回の連絡で済むため、手間がかかりません。
- 再設置後の安心:新居での設置場所の確認や、電源投入後の動作確認まで担当者が行ってくれるため、すぐに安心して利用を再開できます。
デメリット:費用とスケジュールの制約
- 移設費用の発生:費用はかかります。一般的に、同一都道府県内であれば5,000円〜15,000円程度、遠距離になると20,000円を超える場合もあります。この費用は自己運搬や引越し業者への依頼と比べると高くなる可能性があります。
- 引越し日と合致させにくい:メーカーサービスは引越し業者とは別手配となるため、引越し当日ではなく、その前後(多くは数日後)の別日に設定されることが一般的です。水が使えない期間が発生します。
- 事前の手配が必要:予約制であり、引越しシーズンや月末は混み合うため、**1ヶ月以上前**に予約しないと希望日に対応してもらえない可能性があります。
費用相場と内訳の具体例
移設費用には、**「基本料金」**と**「運搬距離による加算」**、そして**「機種による料金差」**が含まれます。特に新しい高機能なサーバーほど、基本料金が高く設定されがちな傾向があります。正確な費用は必ずメーカーに確認してください。
| 費用の種類 | 相場(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 基本移設料金(同一県内) | 5,000円〜15,000円 | 水抜き、梱包、再設置、動作確認込みの料金。 |
| 長距離割増料金(県外・遠方) | 15,000円〜30,000円超 | 移動距離が数百kmを超える場合、別途見積もりとなることが多い。 |
| ユーザーによる水抜き作業 | 0円(必須) | 業者が訪問する前に水抜きを完了させることを条件とするメーカーもあります。 |
運搬専門業者(赤帽など)に依頼する手順と料金目安
メーカーサービスを利用できない、あるいは費用を抑えたい場合に検討できるのが、**「スポット便」**や**「単身引越し専門業者」**といった運搬専門サービスです。これらの業者は、引越し業者ほど厳格な制限がなく、比較的小さな荷物や単一の荷物の運搬に対応してくれます。
依頼する際の手順と注意点
運搬専門業者に依頼する際の手順は、以下の通りです。
- サーバー情報と運搬条件の伝達:依頼時に「ウォーターサーバーであること」「横倒し厳禁であること」「水抜き作業は完了済みであること」を明確に伝え、必ず縦積みでの運搬が可能か確認を取りましょう。
- 水抜き・梱包を自分で行う:専門業者の多くは、荷物の中身(サーバー本体)の専門知識がないため、水抜きは依頼者自身で行うことが必須です。また、緩衝材や段ボールを使った厳重な梱包も自分で行う必要があります。
- 補償の確認:業者の補償内容を確認し、高額なサーバー本体の弁償費がカバーされるか確認してください。一般の運送約款に基づく補償は上限が低い場合があるため、注意が必要です。
料金目安とコストの比較
専門業者の料金は、**時間制(チャーター)**または**距離制**で計算されることが多く、引越し業者に依頼するより安価になるケースがあります。
- 料金目安(同市区内・1時間以内):**5,000円〜12,000円程度**。これに高速道路代などが加算されます。
- コスト評価:メーカーサービスより安いことが多い反面、水抜きと梱包の手間はすべて自己責任となります。サーバー故障リスクは、メーカーサービスよりも高くなるため、費用とリスクのバランスを考慮してください。
引越しとは別日に移設する際のスケジューリングと注意点
メーカー移設サービスや専門業者を利用する場合、多くは引越し当日とは別日になります。この「時間差」を理解し、適切にスケジューリングすることが、サーバー移設の成功の鍵となります。
スケジューリングの最適化:いつ運ぶべきか?
サーバーを運搬するタイミングは、新旧どちらの住所に水ボトルがあるか、また、どれだけ水を使えない期間を許容できるかによって変わります。
- 旧居で水抜き・運搬(引越し前):引越し前に水抜き作業を完了させ、新居へ運搬します。引越し日より数日前にサーバーだけを移動させ、新居に置いておけば、引越し当日にサーバーのことを考える必要がなくなります。
- 新居への移動(引越し後):引越し後に運搬サービスを手配し、旧居へ引き取りに来てもらう方法です。この場合、サーバーが旧居にある間は水が使えますが、新居にサーバーがない期間が発生します。
推奨されるスケジュール:
引越し日の**1週間前までにメーカーへ連絡**し、引越し日の**3日前〜当日午前中**に水抜きを完了させます。運搬は引越し日の**当日午後または翌日**に行うのが、旧居での利用期間を最大化し、新居での再開を早める最適な流れです。
運搬期間中の水ボトルの取り扱い
運搬期間中、サーバー本体は移動しますが、残っている水ボトルはそのまま置いていくことになります。
- 旧居に残るボトル:引越し業者に運搬を依頼するか、自分で自家用車などで運ぶ必要があります。ボトルは**縦置き**で、**日光の当たらない涼しい場所**に保管してください。
- 配送停止の徹底:引越し日が確定したら、速やかにメーカーに連絡し、新居での配送再開日を確定させるまで、**全ての自動配送を停止**させてください。旧居に水が届いてしまうと、受け取りや再運搬の手間がさらに増えてしまいます。
これらの代替手段を活用することで、引越し業者に運搬を断られたとしても、サーバーを安全に、そして計画的に新居へ移すことが可能です。次に、自分で運搬する場合に必須となる「水抜き」と「電源オフ」の具体的な手順を解説します。
ウォーターサーバーを自分で運ぶ手順①:水抜き・電源オフの完全ガイド
引越し業者やメーカーの移設サービスに頼らず、サーバーを自分で運搬する場合、最も重要で、かつサーバーの故障を決定的に左右する作業が「水抜き」と「電源オフ」です。この準備を怠ると、運搬中の水漏れによる家財への損害や、サーバー内部の冷却装置の致命的な故障につながります。
このセクションでは、サーバーを安全に運搬可能な状態にするための、必須となる全手順を機種ごとの違いに触れながら詳細に解説します。
水抜き作業の必須性:水が残るとどうなるか(故障・水漏れリスク)
「水抜き」とは、サーバー内部の冷水タンク、温水タンク、そして配管に残っている水をすべて排出する作業です。この作業は、以下のリスクを回避するために絶対的に必要です。
水抜きを怠った場合の2大リスク
- 運搬中の水漏れ・家財破損リスク:
サーバー内部には、機種にもよりますが**合計で約1〜3リットル程度**の水が残っています。水抜きせずに運搬すると、振動や傾きによって水が漏れ出し、新居に運ぶ他の家具や家電、衣類などを濡らしてしまいます。水に弱い精密機器が破損した場合、その補償は自己責任となる可能性が高いです。 - 冷却機能の故障リスク(熱交換器の凍結):
特に内部クリーン機能がない旧式のサーバーなどでは、水が残った状態で電源を切ると、タンク内で水が凍結し、熱交換器や配管が破損するリスクがあります。また、水が残ったまま傾けたり横倒しにしたりすると、冷却システム内部の部品に水が侵入し、故障の原因となります。
【重要】水抜き作業は、引越し当日の直前ではなく、サーバーを移動させる日の前日〜数日前に余裕をもって行い、サーバー内部をしっかり乾燥させる時間も確保することが理想です。
機種別(冷温水コック・背面排水栓)の正しい水抜き手順とコツ
水抜きの方法は、サーバーの機種やメーカーによって異なりますが、大きく分けて「コックから水を出すタイプ」と「背面から排水するタイプ」の2種類があります。必ずメーカーの取扱説明書を確認してください。
手順0:電源プラグを抜き、完全に冷却・加熱を止める
水抜き作業を始める最低1〜2時間前には、必ず温水スイッチ、冷水スイッチをオフにし、**電源プラグをコンセントから抜いてください。**特に温水タンク内の水は非常に高温(約80℃〜90℃)になっているため、火傷の危険を避けるために電源を切り、冷めるのを待つことが最優先です。
手順1:コック(蛇口)からの水抜き(タンク上部の残水排出)
- サーバー上部のボトルを抜き取り、残水を排出する。
- 冷水コック、温水コックそれぞれから、水が出なくなるまで、水を出し続けます。バケツや大きめのボウルを用意して受けましょう。
- 温水コックから水を出す際は、高温になっている可能性があるため、火傷に十分注意しながら、水が温かくなくなるまで出し続けることがポイントです。
手順2:背面・下部の排水栓(ドレンキャップ)からの水抜き(タンク底部の残水排出)
ほとんどのサーバーは、本体背面や下部に**「ドレンキャップ」**と呼ばれる排水栓を備えています。ここからが最も重要な残水排出作業です。
- サーバーを壁から離し、バケツまたは大きな容器を背面に用意します。
- 機種によっては、ドレンキャップを覆うカバーやパネルを外す必要があります。
- ドレンキャップ(通常はゴム製かプラスチック製のネジ式)をゆっくりと外し、残っている水をすべて排出します。大量の水が勢いよく流れ出る可能性があるため、タオルや雑巾を当てながら慎重に行ってください。
- 水が出なくなったら、ドレンキャップをしっかりと元に戻し、水漏れがないか確認します。
水抜き作業のコツと最終確認
- 水を出し切るまで徹底する:コックからも排水栓からも水が出なくなっても、念のためサーバーを少し傾けてみて、残水が出てこないか確認すると完璧です。(ただし、サーバー内部の部品に負荷をかけすぎないように慎重に)
- 乾燥の徹底:水抜きが完了したら、コックやドレンキャップを外したまま、**数時間から半日程度**放置し、サーバー内部を自然乾燥させる時間を取りましょう。特に温水タンクは湿気が残りやすいため、乾燥は重要です。
電源を切るタイミングと、引越し後の再稼働までの推奨時間
ウォーターサーバーの電源(コンセント)を切るタイミングと、引越し後の電源投入のタイミングは、故障を防ぐ上で非常に重要なルールです。
電源オフのタイミング:運搬直前の「最低1時間前」
サーバーの電源プラグは、水抜き作業を開始する最低1時間前にはコンセントから抜いておく必要があります。これは、サーバー内部の冷却機能を停止させ、コンプレッサーを休止状態にするためです。特に温水タンクは熱いままなので、温水スイッチをオフにしてから電源を抜くようにしてください。
引越し後の再稼働までの推奨時間:横倒し運搬時の「4時間ルール」
引越しで最も避けなければならないのが、冷却機能の故障です。もし、やむを得ずサーバーを少しでも傾けたり、横倒しに近い状態で運搬してしまった場合は、新居に設置後、電源プラグを差し込む前に最低でも4時間、できれば半日〜1日程度「放置する」必要があります。
- なぜ放置が必要か?:ウォーターサーバーの冷却システムは、冷蔵庫と同様にコンプレッサーで動作しており、その内部には冷媒ガスとコンプレッサーオイルが入っています。
- 横倒しによるリスク:横倒しにすると、オイルが正しい位置から移動したり、冷媒回路内に流れ込んでしまったりする可能性があります。
- 放置による回復:電源を入れずに垂直な状態で放置することで、重力によりオイルがコンプレッサーの適切な位置に戻り、故障(コンプレッサーの焼き付きなど)を防ぐことができます。
安全な運搬(終始縦積みが徹底できた場合)でも、運搬中の振動による安定化のため、最低でも1時間は待ってから電源を入れるのがプロの推奨です。
ウォーターサーバーを自分で運ぶ手順②:梱包・運搬・積載の注意点
水抜きと電源オフが完了すれば、サーバーの故障リスクは大幅に低減されます。しかし、運搬中に本体が傷ついたり、冷却システムに致命的なダメージを与えたりしないよう、**「梱包」と「運搬時の姿勢」**のルールを厳守する必要があります。
このセクションでは、サーバーを物理的な衝撃から守るための梱包方法と、最も重要な「横倒し厳禁」の理由と対策、そして自家用車で安全に運ぶための積載テクニックを解説します。
サーバー本体の安全な梱包方法:適切な緩衝材と段ボール
ウォーターサーバーは、コックやレバー、ボトル差込口など、突起が多くデリケートな部分が露出しています。これらの破損を防ぎ、外装を保護するために、以下の手順で梱包してください。
必要な梱包資材
- 大型の段ボール箱:購入時の箱が残っていれば理想的ですが、ない場合はサーバーのサイズに合った大型の箱、または引越し用の段ボールを継ぎ足して使う必要があります。
- 緩衝材(エアキャップ・プチプチ):サーバー全体を包むため、十分な量が必要です。
- 養生テープ(布テープ):梱包や突起部の固定に使用します。粘着力が強すぎないものを選びましょう。
- 毛布またはバスタオル:サーバーの四隅や、段ボール箱とサーバー本体の隙間を埋めるのに使います。
梱包の具体的な手順
- 突起部・配管の保護:背面にあるドレンキャップや電源コードの差込口など、小さな突起物をエアキャップで厚めに包み、養生テープでしっかり固定します。コックや給水口も同様に保護します。
- 全体を包む:サーバー本体全体を、エアキャップ(プチプチ)で2〜3重に巻きます。特に角や、ボトル差込口がある上部を重点的に保護してください。
- 段ボールに収納し、隙間を埋める:梱包したサーバーを段ボール箱に入れます。この際、サーバーと箱の間にできる隙間に、丸めた毛布、バスタオル、または新聞紙などを詰め込み、箱の中でサーバーが動かないように固定します。
- 天面に「天地無用」と「横倒し厳禁」を明記:梱包が完了したら、箱の天面に**「ウォーターサーバー」「精密機械」「天地無用」**と赤字で大きく記載します。さらに、側面に**「横倒し厳禁!」**と追記し、運搬者への注意喚起を徹底してください。
運搬時の最重要ルール:横倒しは絶対にNGな理由と縦積みの徹底
ウォーターサーバー運搬の最重要ルールは、**「終始、サーバーを垂直に立てた状態(縦積み)を保つこと」**です。これは、単に水漏れを防ぐためだけでなく、サーバー内部の**「コンプレッサー」**を守るために必須です。
横倒しが故障に直結する専門的な理由
サーバーの冷却システム(コンプレッサー)には、冷媒ガスと共に**潤滑油(コンプレッサーオイル)**が封入されています。これは、コンプレッサーの動作に必要なものです。
- オイルの異常移動:サーバーを横倒しにすると、重力によってオイルが本来あるべきコンプレッサーの底部から、冷却回路(冷媒配管)へと流れ込んでしまいます。
- **コンプレッサーの「焼き付き」リスク:**オイルが不足した状態で電源を入れると、潤滑を失ったコンプレッサーが摩擦熱で故障(焼き付き)を起こし、サーバーは完全に冷水を生成できなくなります。この故障は致命的であり、**高額な修理費用(サーバー本体の弁償を含む)**が発生し、メーカー保証の対象外になる可能性が極めて高いです。
縦積みを徹底するための具体的な指示
- 人力運搬時:階段の上り下りや、台車での移動時も、二人で作業するなどして、常に垂直または垂直に近い状態を保つよう細心の注意を払ってください。
- 積載時(車やトラック):必ず荷台の**最も安定した場所**に、他の荷物を立てかけることなく単独で配置し、他の荷物でサーバーを横向きに押さえつけないようにしてください。
- 傾けすぎの許容範囲:サーバーを傾けても良いとされるのは、機種によって異なりますが、**最大でも45度未満**です。しかし、安全を期すためには、極力傾けないことが重要です。
自家用車で運ぶ際の固定方法と、振動・衝撃から守る工夫
軽トラックやワンボックスカー、ミニバンなど、自家用車で運搬する場合、運送中の衝撃や急ブレーキによる転倒を防ぐための固定が不可欠です。
自家用車での運搬・積載方法
- 積載スペースの確保:後部座席や荷台に、サーバーを立てたまま入れられる十分な高さとスペースを確保します。横倒しにして運ぶスペースしかない場合は、**運搬自体を諦めるか、専門業者に依頼する**のが賢明です。
- 縦積みの固定:サーバーを車の内壁や座席の背もたれに密着させます。そして、**ロープや荷締めベルト**を使い、座席のヘッドレストや手すりなど、車の強固な部分に固定し、**前後左右の揺れを完全に防ぎます。**
- 緩衝材の増強:固定後、サーバーの周囲(特に底面と側面)に、丸めた毛布やクッションなどを追加で詰め込み、**走行中の細かな振動や衝撃**を吸収させます。底面にも厚めの段ボールやマットを敷くと効果的です。
運転時の最重要注意点
サーバーを運搬している間は、運転そのものも「精密機器を運んでいる」という意識に切り替える必要があります。
- 急発進・急ブレーキの回避:コンプレッサーオイルの偏りを防ぐため、滑らかな運転を心がけ、急な加減速や急ハンドルは絶対に避けてください。
- 段差・悪路の徐行:段差や線路を越える際、または舗装されていない道路を走行する際は、**時速10km以下**にまで速度を落とし、極力振動を与えないように徐行運転を徹底します。
- 長距離運搬の休憩:長距離運搬の場合、途中で休憩を取り、サーバーの固定が緩んでいないか、異常な傾きがないかを確認しましょう。
これらの手順を遵守し、新居に無事サーバーを運び込んだら、次は設置と利用再開の手順に進みます。故障を防ぐため、電源を入れるタイミングには特に注意が必要です。
引越し後の再設置と利用開始:トラブルを防ぐためのチェックリスト
サーバーを新居に無事運び込んだら、いよいよ再設置と利用開始です。しかし、ここで焦って手順を間違えると、これまでの水抜きや梱包の努力が水の泡となり、サーバーを故障させてしまう可能性があります。特に、**「電源投入のタイミング」**は、ウォーターサーバーを扱う上で最もデリケートかつ重要なプロセスです。
このセクションでは、サーバーの寿命を延ばし、安全に水を使い始めるための**「再設置チェックリスト」**と、初期トラブルへの具体的な対処法を詳細に解説します。
設置場所の条件確認と、サーバー安定化のための待ち時間
新居でのサーバー設置場所は、安全と機能性を確保するために、いくつかの重要な条件を満たしている必要があります。
最適な設置場所の条件:3つのチェックポイント
設置場所は以下の条件をすべて満たしているか確認してください。
- 平坦で安定した場所:
- 条件:床が**水平で安定**しており、サーバーがガタつかない場所を選びます。傾いていると水漏れや故障の原因になるほか、ボトルの設置や交換時に転倒リスクがあります。
- プロの確認:水準器(水平器)があれば理想的ですが、なければサーバーを軽く揺すってみて、明らかに不安定でないかを確認してください。
- 高温多湿・直射日光を避けた場所:
- 条件:直射日光が当たる場所、ストーブやオーブンなどの熱源のそば、湿気がこもりやすい場所は避けます。
- リスク:直射日光や熱は、**冷却機能の負荷を増大させ、電気代を跳ね上げます。**また、ボトル内の水が高温になることで、品質が劣化したり、雑菌が繁殖しやすくなったりするリスクがあります。
- 十分な放熱スペースの確保:
- 条件:サーバーの多くは、背面下部または側面に**放熱用の通気口(排熱フィン)**を備えています。壁や家具から**10cm〜15cm以上**の隙間を空けて設置してください。(機種によって異なるため、取扱説明書で推奨距離を確認)
- リスク:隙間がないと熱がこもり、冷却効率が極端に低下し、コンプレッサーに負荷がかかり、**故障や寿命短縮の最大の原因**となります。
サーバー安定化のための「最低1時間」の待ち時間
サーバーを設置場所に移動させたら、電源を入れる前に、まず**設置場所で安定させるための時間**を取ります。
- 理由:運搬中、サーバー内部の部品は振動や衝撃を受けています。すぐに電源を入れると、部品が正しく機能しない場合があります。
- 推奨時間:梱包を解き、定位置に設置した後、最低でも**1時間**はそのまま静置してください。特に横倒しでの運搬を避けていても、この静置時間はサーバー内部構造を落ち着かせるために有効です。
電源投入のタイミング:なぜすぐに入れてはいけないのか(冷媒ガスの安定化)
再設置後の手順で、**最も神経を使うべきステップ**がこの電源投入です。ここでの誤りは、サーバーの冷却機能の永久的な故障に直結します。
電源投入前の絶対ルール:「4時間〜半日静置」の理由
運搬の項目でも触れましたが、サーバーを横倒しにしたり、大きく傾けたりした場合は、新居に設置後、最低でも4時間、できれば12時間(半日)以上は電源を入れずに静置することが絶対条件です。
- コンプレッサーオイルの戻り:運搬中に冷媒回路内に流れ込んだ**コンプレッサーオイル**が、重力によって時間をかけて本来のコンプレッサー底部へと戻るのを待つためです。
- ガス・オイルの安定化:冷媒ガスやオイルが異常な位置にある状態で電源を入れると、コンプレッサーが**空運転**のような状態になり、摩擦熱で**焼き付き(故障)**を起こします。これは修理が困難な致命的な故障です。
安全な電源投入のためのチェックリスト
- **【静置時間】**サーバーを設置場所に置いてから、推奨される静置時間を経過しているか?
- **【水ボトル設置】**必ず、水ボトルをサーバー上部(または下部)に正しくセットし、水がタンク内に満たされている状態か?(空焚き防止)
- **【水抜き栓】**背面や底部のドレンキャップ(水抜き栓)が、**確実に締められている**か?(水漏れ防止)
- **【温水スイッチ】**電源プラグを差し込む前に、**温水スイッチを必ずオフ**にした状態か?(空焚きによるヒーター損傷防止)
- **【電源投入】**上記のすべてを確認した後、コンセントに電源プラグを差し込みます。
【警告】水ボトルがセットされていない状態で電源を入れると、温水タンク内のヒーターが過熱し、**ヒーターの焼損や、最悪の場合は火災の原因**になる非常に危険な行為です。必ず水を充填してから電源を入れてください。
再開後の水の入れ方と、初期の水が出ない・冷えないトラブル対処法
電源投入後、サーバーが正常に稼働しているかを確認し、初期に起こりがちなトラブルへの対処法を理解しておきましょう。
利用再開時の正しい水の入れ方(初期動作の確認)
電源を入れる前に、水ボトルをセットしたら、以下の手順で初期動作を確認します。
- **冷水・温水コックからの水出し:**電源を入れる前に、冷水コック、温水コックの両方から水を出してみて、スムーズに出てくるかを確認します。
- **「エアー抜き」の実施:**コックをしばらく開けておくことで、水タンク内部に残っている空気を押し出す**「エアー抜き」**を行います。これにより、水が流れやすくなり、異常音や水漏れを防げます。
- **温水スイッチをオン:**コックから水が出ることが確認できたら、最後に温水スイッチをオンにします。
サーバーが正常に起動すると、冷却(冷水)や加熱(温水)が始まり、作動ランプが点灯します。
初期トラブルと、その原因・対処法
引越し後の再稼働直後には、以下のような初期トラブルが発生することがあります。
| トラブル内容 | 考えられる原因 | 具体的な対処法 |
|---|---|---|
| 水が出ない(全く出ない) | ボトルが正しくセットされていない。ボトル内に空気が残っている(エアロック)。 | ボトルを一度外し、再度しっかりセットし直す。冷水・温水コックをしばらく開けてエアー抜きを再度行う。 |
| 冷水が冷えない(または温水が温まらない) | 電源を入れた直後で冷却・加熱が完了していない。コンプレッサーオイルが安定していない。 | 【最も多い原因】冷却・加熱には、通常**4〜5時間程度**かかります。電源を入れてから半日〜1日程度待って、再確認する。 |
| 水漏れがある(少量) | ドレンキャップの締め忘れ。またはボトルセット時に水が溢れた。 | ドレンキャップが完全に締められているか確認する。水漏れが続く場合は、コックや配管の破損の可能性があり、メーカーに連絡する。 |
| 異音がする(「ブーン」という音) | コンプレッサーの稼働音(正常)。サーバーが不安定でガタついている。 | コンプレッサーの稼働音は正常な音です。ガタつきがある場合は、サーバーの足元にゴム板などを挟んで安定させる。 |
【重要】冷えない・温まらない時の判断基準
電源投入後、冷水・温水が使えるようになるまでには、機種や季節にもよりますが、**最低でも3時間、通常は4〜5時間**の冷却・加熱時間が必要です。電源を入れてすぐに「故障だ」と判断せず、**最低でも半日(12時間)**は様子を見てください。半日以上経っても冷水が常温のまま、または温水が熱くならない場合は、メーカーのサポートに連絡し、故障の可能性について相談しましょう。
引越しを機にサーバーを見直す:解約・処分と新しいサーバー選び
引越しは、ライフスタイルが大きく変わる絶好のタイミングです。新居の間取りや家族構成の変化、あるいは引越し費用の高さから、**「本当にこのウォーターサーバーを使い続けるべきか?」**という疑問が湧くのは自然なことです。もし現在のサーバーの「移設費用が高い」「ボトルの注文ノルマが負担」「サイズが新居に合わない」といった不満があるなら、この機会に見直し、解約や乗り換えを検討しましょう。
このセクションでは、高額な**解約金(違約金)**を避けるための具体的な確認事項から、サーバー本体と余ったボトルの正しい処分方法、そして今後の費用を抑えるための乗り換え戦略まで、徹底的に解説します。
解約金(違約金)が発生しないための確認事項と、サーバー返却の手順
ウォーターサーバーのレンタル契約は、多くの場合、**最低利用期間(例:2年、3年)**が設定されています。この期間内に解約すると、高額な違約金が発生するため、契約内容を熟知することが最も重要です。
確認事項1:契約書に記載された「最低利用期間」の確認
解約の意思を固める前に、必ず契約書、またはメーカーのマイページで以下の2点を確認してください。
- 現在の契約期間:契約開始日から何ヶ月経過しているかを確認します。
- 最低利用期間:契約書に定められた最低利用期間(例:2年契約なら24ヶ月)が満了しているかを確認します。
【重要】違約金の相場:最低利用期間内に解約する場合、メーカーや機種によって異なりますが、解約金は**5,000円〜20,000円程度**が相場です。特にサーバー本体が高性能・高価格な機種や、レンタル料が無料の機種ほど、違約金が高額になる傾向があります。移設費用と比較して、どちらが安く済むか冷静に判断してください。
確認事項2:解約申請の「期限」と「方法」
解約手続きには、サーバーの回収手配などが必要なため、メーカーへの連絡期限が設けられています。
- 申請期限:解約希望日の**1ヶ月前**までなどと定められていることが一般的です。これを過ぎると、翌月分のレンタル料や水代が発生してしまう可能性があるため、引越し日が決まり次第、すぐに確認しましょう。
- 申請方法:電話窓口、またはメーカーの専用マイページからの申請となります。電話窓口は混み合うことが多いため、時間に余裕をもって連絡してください。
サーバー返却の正しい手順と水抜き・梱包の義務
サーバーがレンタル品である場合、メーカーの指定する住所へ返却する必要があります。返却時に最も問題となるのが、サーバー内の残水と梱包です。
- 水抜き作業の徹底:返却を指示されたら、自力で運搬する場合と同様に、**電源を切り、コックと背面排水栓から内部の水を完全に排出する「水抜き」**を必ず行ってください。水抜きが不十分で返却途中に水漏れが発生した場合、運送業者やメーカーから損害賠償を求められるリスクがあります。
- 清掃と乾燥:サーバーの外側をきれいに拭き上げ、水抜き後はコックや排水口から内部を十分に乾燥させてください。
- 梱包資材の手配:
- **自己梱包の場合:**購入時の箱や緩衝材が残っていれば利用します。なければ、メーカーに返却用の**専用梱包キット**を送ってもらう必要があります。その際、キット代が**1,000円〜3,000円程度**かかる場合があるため、事前に確認してください。
- **メーカー指定業者による集荷の場合:**業者が梱包資材を持参し、その場で梱包してくれるサービスもあります(ただし、費用が発生する場合が多い)。
- 返送・集荷:梱包が完了したら、メーカー指定の運送業者に集荷を依頼するか、自分で指定の返送先へ送付します。**着払い**で返送できる場合がほとんどですが、元払い(自己負担)となるケースもあるため、返送方法と送料負担についても確認が必要です。
【注意】サーバーの返却が遅れたり、破損した状態で返却されたりすると、遅延損害金や修理・弁償費用を請求される場合があります。返却期限と梱包には細心の注意を払いましょう。
余った水ボトル・サーバー本体の正しい処分方法と費用
解約に伴い、使いきれなかった水ボトルや、サーバー本体が不要になる場合があります。これらを不用意に処分すると、環境問題や個人情報漏洩、無駄な費用発生につながります。
水ボトル(未開封・開封済み)の正しい処分方法
ウォーターサーバーの水は、その種類によって処分方法が異なります。
| 水のタイプ | 残った水の処分方法 | ボトルの処分方法 |
|---|---|---|
| 天然水・RO水 | そのままシンクやトイレに流して問題ありません。 | リターナブルボトル(回収式):メーカーが指定する業者に回収を依頼。自治体のゴミ出しは不可。 |
| RO水(エコパックなど) | そのまま流して問題ありません。 | ワンウェイボトル(使い捨て):各自治体のルールに従い、**プラスチックゴミ**または**不燃ゴミ**として処分。水抜き後の乾燥を忘れずに。 |
- 処分費用の問題:残った水の買い取りや返金を行うメーカーはほとんどありません。引越し直前で余らせることがないよう、解約手続きと同時に配送を停止し、残量を計画的に消費してください。
サーバー本体をユーザー所有している場合の処分
レンタルではなく、サーバー本体を**購入**している場合は、返却の必要はありませんが、自分で処分する必要があります。ウォーターサーバーは、家電リサイクル法の対象ではありませんが、以下の方法で処分が可能です。
- 自治体の粗大ゴミとして処分:
- 最も一般的な方法です。自治体の粗大ゴミ受付センターに申し込み、回収費用を支払って処分します。
- 費用相場:**数百円〜1,000円程度**。
- 注意点:必ず**完全に水抜き**し、乾燥させた状態で指定場所に出してください。
- 不用品回収業者に依頼:
- 他の引越しゴミや不用品とまとめて処分できます。手間はかかりませんが、費用は粗大ゴミよりも高くなります。
- 費用相場:**数千円程度**(他の品物とセットの場合)。
- メーカーの引き取りサービス:
- メーカーによっては、自社製品の買い取りや引き取りサービスを行っている場合があります(特に新しい機種や上位機種)。
- 費用:有償(数千円)または無償。
引越し費用を抑える!移設費用やノルマのないサーバーへの乗り換え戦略
現在のサーバーの移設費用が高額であったり、新居での生活様式(単身から家族へ、共働きから在宅へなど)に合わなくなったりした場合は、この機会に**「引越しに強い」**新しいサーバーへの乗り換えを検討するのが合理的です。
乗り換えのメリット:費用削減とストレス軽減
- 移設費用がゼロになる:引越しに伴う移設費用(5,000円〜15,000円)が不要になります。
- 違約金負担をメーカーがサポート:多くの乗り換え先メーカーが、現在のサーバーの**解約金(違約金)をキャッシュバックやポイントで補填**してくれるキャンペーンを実施しています(例:最大10,000円〜30,000円補填)。
- 維持費の最適化:
- 新居の間取りに合わせて、**卓上型(コンパクト)**や**足元ボトル交換型(軽量)**など、機能・サイズを最適化できます。
- 注文ノルマのないサーバーや、水道水を浄水して使う**水道直結型**サーバーに切り替えることで、水代やボトル管理のストレスをなくせます。
乗り換え戦略:引越しに強いサーバーの選び方
引越しを機に見直す際に選ぶべきサーバーの特徴は、以下の通りです。
- 乗り換えサポートが充実している:現サーバーの解約金を補填してくれるキャンペーンがあるか確認します。
- レンタル料・移設費用が無料(または非常に安い):将来的な再度の引越しに備え、サーバー本体のレンタル料や次回以降の移設費用が無料、または低価格のメーカーを選びましょう。
- 注文ノルマがない、または柔軟なメーカーを選ぶ:
- 特に単身者や水の消費量が少ない家庭は、**注文ノルマ(毎月〇本注文必須)がない**サーバー、または**長期休止(スキップ)が可能**で休止手数料がかからないサーバーを選ぶことで、無駄な水ボトルのストックを防げます。
- **水道直結型**のサーバーは、そもそもボトル配送やノルマが存在しないため、引越しや在庫管理のストレスから完全に解放されます。
引越しは、現在のサーバーを解約する際の違約金負担を乗り換え先メーカーが肩代わりしてくれる可能性が高く、最もお得に最新機種へ乗り換えられる機会です。解約金や移設費用を無駄に支払うよりも、乗り換えキャンペーンを最大限に活用し、トータルコストを削減しましょう。
主要メーカー別!引越し・移設サポート情報比較(プレミアムウォーター/フレシャスなど)
引越し業者による運搬が難しい場合や、サーバー故障のリスクを最小限に抑えたい場合、最も頼りになるのがサーバーメーカーが提供する公式の移設サポートサービスです。しかし、このサポートの内容、費用、手続きはメーカーによって大きく異なり、最適な判断を下すには詳細な比較が欠かせません。
このセクションでは、国内主要ウォーターサーバーメーカーが提供する引越し・移設サポート情報を徹底比較します。メーカーへの連絡前に、ご自身の契約内容と移設サポートの詳細を照らし合わせることで、無駄な費用と手間を避けるための準備をしましょう。
移設サポート費用と手続き:主要メーカー4社の比較表
ここでは、国内で高いシェアを持つ主要なウォーターサーバーメーカー4社の移設サポート情報(費用、サービス内容)を比較します。これらの情報は、機種やサービスプランによって変動する可能性があるため、最終的には必ずご自身の契約プランに基づきメーカーに直接ご確認ください。
【主要メーカー別:ウォーターサーバー移設サポート比較】
| メーカー名 | 移設サポート費用(相場) | サポート内容の基本 | 費用内訳と特徴 |
|---|---|---|---|
| プレミアムウォーター | **有料**:8,800円〜(税込) | 水抜き・集荷・配送・新居での設置・動作確認。 | 基本料金に加え、**距離に応じて加算**されることが多い。ユーザーは水抜き作業を自分で行う必要がある場合がある。 |
| フレシャス | **有料**:5,500円〜11,000円程度(税込) | サーバーの梱包・運搬・新居での設置と動作確認。 | 移設費用が比較的安価な傾向があるが、長距離の引越しは別途見積もり。**ユーザー自身による水抜きは必須**。 |
| クリクラ | **無料〜有料**:0円〜11,000円程度(税込) | サーバーの運搬・新居での設置。 | 販売代理店(フランチャイズ)ごとにサービスが異なるため、**費用や対応可否が大きく変動**する。まずは利用中の代理店に確認が必要。 |
| アクアクララ | **無料〜有料**:0円〜11,000円程度(税込) | サーバーの運搬・新居での設置。 | クリクラと同様、販売代理店制。旧居の代理店から新居の代理店への**サーバー引き継ぎ**となる。対応は代理店によって異なるため、要確認。 |
比較のポイントと判断基準
移設サポートを検討する際は、以下の2点を費用対効果と安全性の観点から比較しましょう。
- 費用 vs 安全性:自己運搬(0円)や引越し業者への依頼(無料の場合あり)と比較して、メーカー移設サービスの費用(数千円〜2万円程度)が「サーバー故障時の高額な弁償リスク」や「水抜き・梱包の手間」に見合うか。サーバーが高性能・高価格(レンタル料無料など)であるほど、メーカーサポートの利用価値が高まります。
- 水抜き作業の負担:メーカーによっては、移設サポートを利用しても**水抜き作業はユーザー自身で行うことが条件**とされています。水抜きが不安な場合は、水抜き・梱包まで一貫して任せられるサービス(費用が高くなる傾向)を選ぶか、水抜き手順をメーカーに確認して入念に準備する必要があります。
引越しに伴う配送停止・再開の手続き期限と注意点
サーバー本体の移設手配と同時に、最も忘れやすく、かつトラブルになりやすいのが「水ボトルの配送スケジュール調整」です。旧住所へ水ボトルが誤配送されないよう、以下の期限と注意点を厳守してください。
配送停止(スキップ)の手続き期限を必ず確認
ウォーターサーバーの定期配送は、システム上、次回の配送予定日の数日前には確定し、配送業者への手配が完了します。引越しによる配送の停止・スキップ手続きは、この確定日より前に行う必要があります。
- 一般的な期限:次回の配送予定日の**7日〜10日前**まで。
- 期限を過ぎると:確定した水ボトルが旧住所に届いてしまい、引越し業者による運搬が必要になったり、配送業者との再手配の手間が発生したり、最悪の場合は受け取りができずメーカーへ返送され、その際の送料が請求される可能性があります。
引越し日が決まったら、すぐにメーカーのマイページで次回の配送予定日を確認し、遅くともその10日前までには「配送スキップ」の手続きを完了させてください。
新住所への配送再開とスケジューリングのコツ
新住所での配送再開日は、サーバーの**「再設置と電源投入の確認日」**に合わせて設定することが重要です。
- 再開日の設定:新居へのサーバー移設が完了し、電源を入れてから冷水・温水が使えるようになるまでの期間(通常は半日〜1日)を考慮し、**利用開始可能日の翌日以降**を初回配送日に設定するのが安全です。
- 在庫の確認:旧居で余っているボトルの本数と、新居での消費ペースを考慮し、再開後の配送頻度(例:2週間に1回から3週間に1回へ)を見直すことで、引越し後のボトル在庫過多を防げます。
- 長期休止の手数料:配送を長期間停止(休止)する場合、メーカーによっては**休止手数料**(例:月額1,000円程度)が発生することがあります。この手数料がサーバーのレンタル料よりも高くなる場合は、解約・乗り換えを検討する合理的な理由になります。
引越し先で使える機種と、新住所へのボトル配送確認
特に地方や離島への引越しの場合、現在利用しているサーバーの「機種」や「水ボトル」が、新住所で引き続き利用できるかどうかを事前に確認しておく必要があります。
機種の利用可否とメンテナンス体制の確認
ウォーターサーバーの機種は、メーカーの配送網やメンテナンス体制によって、利用できる地域が限定されている場合があります。
- 特定の機種:最新の高機能サーバーや、水道直結型サーバーなど、特別な設置工事や専門スタッフによるメンテナンスが必要な機種は、新住所のエリアでは対応外となる可能性があります。
- メーカーの対応:新住所で現在の機種が利用できないと判明した場合、メーカーは「解約(違約金免除)」または「新機種への交換(無料または有償)」を提案してきます。この際、**違約金を免除してもらえるか**どうかは、メーカーの規定によって異なりますので、必ず確認してください。
新住所の配送エリア確認と追加配送料のリスク
現在の水の銘柄(特に天然水)が、新住所のエリアに対応しているか、また、追加の配送料が発生しないかを確認してください。
- 配送エリア外のリスク:新住所がメーカーの**標準配送エリア外(離島や一部山間部)**に該当する場合、現在の水ボトルの配送自体が停止されるか、または**高額な「遠隔地配送料」**が水ボトル1本ごとに加算される可能性があります。
- 具体的な確認事項:メーカーのお客様センターに新住所の郵便番号を伝え、以下の2点を明確に確認します。
- 現在の水の銘柄は、新住所で追加料金なしで配送可能か?
- 現在のサーバー機種は、新住所で継続利用可能か?
引越しを機に、配送エリアの制約を受けにくい**RO水**や、**ボトル配送自体がない水道直結型**のサーバーへの乗り換えを検討することも、引越し後のランニングコストと手間の削減に繋がります。
よくある質問(FAQ)
引越し時にウォーターサーバーの梱包や水抜きは必要ですか?
必要です。引越し業者に運搬を依頼する場合でも、ご自身で運搬する場合でも、「水抜き」と「梱包」は必須の準備作業です。水抜きを怠ると、運搬中の水漏れによる家財の破損や、サーバー内部に残った水による冷却機能の故障(ヒーターの焼損や凍結)のリスクがあります。梱包は、コックなどの突起物の破損や外装の傷を防ぐために、購入時の箱や専用の梱包資材を用いて厳重に行ってください。
ウォーターサーバーは引越し業者に運んでもらえますか?
運搬を断られるケースが多いです。引越し業者が運搬を拒否する主な理由には、「水漏れによる家財破損リスク」「精密機械ゆえの故障リスク(特に冷却システム)」「レンタル品であることによる補償問題」があります。運搬を依頼できる場合でも、水抜き・梱包・電源オフなどの厳格な条件が設定されます。断られた場合は、メーカーの「移設サポートサービス」(有料)を利用するか、ご自身で安全に運搬することを検討してください。
ウォーターサーバーを横に倒して運んでも大丈夫ですか?
横倒しは絶対にNGです。ウォーターサーバーの冷却システムには、冷蔵庫と同様にコンプレッサーオイルが使用されています。サーバーを横倒しにすると、オイルが正しい位置から移動し、電源を入れた際にコンプレッサーが空運転となり「焼き付き」を起こして致命的な故障につながる可能性が極めて高くなります。運搬時は、終始垂直(縦積み)を保つことが最重要ルールであり、自家用車で運ぶ場合も縦積みでの固定を徹底してください。
ウォーターサーバーを引越し先ですぐに電源を入れても大丈夫ですか?
すぐに電源を入れるのは避けてください。特に運搬中にサーバーを傾けたり、横倒しに近い状態で運んでしまったりした場合は、新居に設置後、最低でも4時間、できれば半日〜1日程度「静置」してから電源を入れてください。これは、運搬中にズレたコンプレッサーオイルを重力で元の位置に戻し、故障(焼き付き)を防ぐためです。また、電源を入れる際は、必ず水ボトルを正しくセットし、タンク内に水が満たされている状態であることを確認してからにしてください(空焚き防止)。
まとめ
引越し業者からウォーターサーバーの運搬を断られた状況は、決して珍しいトラブルではありません。しかし、最も危険なのは、「自分で適当に運んで故障させること」です。大切なサーバーを安全に新居へ移すためには、事前の準備と、メーカーのルール厳守が欠かせません。
この記事で解説した、サーバーを故障・破損させないための「3つの選択肢と最重要手順」を再確認しましょう。
ウォーターサーバー引越し成功のためのロードマップ(再確認)
- 🚨 選択肢の優先順位:
- 【最優先】メーカー公式の移設サポートサービスを利用する(安全性が最も高い)。
- 【次善策】運搬専門業者(赤帽など)に「横倒し厳禁」を明記して依頼する。
- 【最終手段】水抜き・梱包を完璧に行い、自家用車で垂直運搬を徹底する。
- 🔑 自力運搬の最重要ルール:
- 運搬の数時間前に電源プラグを抜き、水抜き作業を完璧に完了させる。
- 運搬時は「横倒し厳禁」を徹底し、常に垂直(縦積み)を維持する。
- 新居設置後は、電源を入れる前に最低4時間(横倒しした場合は半日)以上静置する。
- 水ボトルをセットしてから電源を入れ、温水スイッチは最後にオンにする。
- 🔄 引越しを機に見直す:
- 最低利用期間と解約金を確認し、移設費用と比較する。
- 乗り換え先の解約金補填キャンペーンを活用し、最新の「ノルマなし」「移設費用無料」サーバーへの切り替えも検討する。
次は、行動を起こす番です!
今すぐあなたが取るべき行動は、メーカーへの連絡です。引越し業者に断られた時点で、自己判断で運搬方法を決めず、まずは契約しているサーバーメーカーのお客様センターに連絡を入れましょう。
メーカーはあなたのサーバーの専門家であり、移設サポート、水抜き手順、そして万が一の故障時の補償について、最も正確で安全な情報を提供してくれます。引越し日が迫っている場合は、特に配送停止の手続き期限も確認してください。
「知らなかった」では済まされない高額なサーバー故障リスクを回避し、安心・快適な新生活を迎えるために、このガイドを羅針盤として、いますぐ第一歩を踏み出しましょう!



コメント